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2024年11月15日(金)

初詣客に「分散型参拝」呼び掛け 熊野本宮でまちめぐりマップ配布へ

「分参」の一環として、本宮町商工会が製作した「熊野本宮まちめぐりマップ」(和歌山県田辺市本宮町で)
「分参」の一環として、本宮町商工会が製作した「熊野本宮まちめぐりマップ」(和歌山県田辺市本宮町で)
 新型コロナウイルス感染予防対策として、和歌山県田辺市本宮町の世界遺産・熊野本宮大社が来年の初詣について「分散型の参拝」(分参)を呼び掛けている取り組みで、本宮町商工会(渕上太志会長)は初詣客に町中を巡ってもらうためのマップを作った。初詣客の「密」を防ぎながら地域経済の活性化にもつなげようという狙い。ルートや史跡、飲食店などの情報を紹介しており、年末年始の参拝客に配るという。

 本宮大社では7月、地元の観光や商工関係者らと「熊野本宮よみがえり委員会」をつくり「分参」のための具体策を検討。例年は拝殿で行ってきた新年初祈祷(きとう)を132年ぶりに旧社地・大斎原(おおゆのはら)で執り行うなどの対策を計画している。

 本宮町商工会は「分参」の一環として「熊野本宮まちめぐりマップ」を製作。マップはA3サイズで、本宮大社と大斎原、札の辻を巡る約20分のAコースと、真名井社まで足を伸ばす約30分のBコースを設定し、コース沿いにある史跡(7カ所)や飲食店(13カ所)、土産物店(4カ所)、観光施設(3カ所)などを紹介している。

 今回製作したマップは「初詣特別版」で、裏面には新年初祈祷の案内や感染防止対策の呼び掛けなどを掲載。本宮大社の総合受付などで配布する予定という。

 商工会の担当者は「今までだと本宮大社から大斎原へ行ってお帰りになる方が大勢いらっしゃったので、この『まちめぐりマップ』によって地域の魅力を再発信できれば」と話している。