和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年01月15日(水)

節分に向け準備着々 鬼面札や祝枡、和歌山県・那智山の寺社

節分に向けて鬼面札を刷る熊野那智大社の神職ら(14日、和歌山県那智勝浦町で)
節分に向けて鬼面札を刷る熊野那智大社の神職ら(14日、和歌山県那智勝浦町で)
節分会で使う祝枡に年号を書き入れる青岸渡寺の高木亮英住職(左)ら=14日、和歌山県那智勝浦町で
節分会で使う祝枡に年号を書き入れる青岸渡寺の高木亮英住職(左)ら=14日、和歌山県那智勝浦町で
 節分(2月2日)に向け、世界遺産に登録されている和歌山県那智勝浦町那智山の熊野那智大社と青岸渡寺がそれぞれ、災難よけのお札「鬼面札」を刷ったり、豆まきに使う「祝枡(いわいます)」を作ったりして準備を進めている。

 那智大社の鬼面札は玄関などに張るお札で、しめ縄の内側に赤鬼と青鬼を閉じ込めたデザインの版画(縦35センチ、横45センチ)。

 神職が那智の滝の水を使った墨を使い、一枚一枚丁寧に刷り、巫女(みこ)が「那智宮印」などを押して仕上げている。今月末までに約2千枚を刷り、節分当日に祈祷(きとう)を受けた人に授けるほか、一般参拝者には社頭でも授与している。

 権禰宜(ごんねぎ)の吉田遥紀さん(32)は「世界が平和で災害が少なくなるようにと祈念しながら刷っている」と話している。

 鬼面札は1枚800円で、福桝(1個1500円)も用意。郵送も可。問い合わせは那智大社(0735・55・0321)へ。

 青岸渡寺の祝枡は節分会での豆まきに使うもので、1升ほどの大きさ。

 熊野のスギとヒノキで作っており、内側の底に「七難即滅」「七福即生」という文字の印と「那智山」という焼き印を押し、高木亮英住職(75)らが一つずつ、今年の年号を書き入れている。約600個用意する。

 高木住職は「皆さんにとって飛躍の年、心豊かな一年であるようにとの思いを込めて作業を進めている」と話していた。

 節分会に参列する際の祈祷料は5千円。事前申し込みは青岸渡寺(0735・55・0001)へ。