和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月16日(月)

7割が「食べ続けたい」 梅干しモニター調査

 和歌山県田辺市とJA紀南でつくる「紀州田辺うめ振興協議会」は、今冬に実施したモニター調査「梅干し食べようプロジェクト」の結果を発表した。梅干しを食べる習慣がなかったモニターの70%以上が「今後も食べ続けたい」と答えた。


 調査は、普段あまり梅干しを食べていない100人を募集し、1月1日~2月29日に実施。協議会が提供する塩分7%の梅干しを1日に1粒、茶に入れて箸でつぶしてかき混ぜ「梅干し茶」にして飲むか、そのまま食べてもらい、体調の変化などを記録してもらった。有効回答率は89%。

 回答者のうち、調査をきっかけに「梅干しを食べる習慣ができ、今後も続けたい」と答えた人は64人。「毎日続けるのは困難だった」と答えた14人のうち半数は疲労回復などの効果を感じており「毎日は無理でも体調などに応じて食べたい」と述べた人もいた。

 調査期間中の体調の変化を複数回答で聞いたところ、疲労感の減少が34人、風邪予防効果が30人、ダイエット効果が21人、花粉症軽減が16人いた。

 梅の成分にはインフルエンザウイルスの抑制効果があることが、学会などで報告されている。期間中の風邪やインフルエンザの罹患(りかん)状況を聞いたところ、風邪は11人(前年度32人)、インフルエンザは1人(同14人)だった。今冬は新型コロナウイルスの影響で手洗いや手指消毒をする人が多く、県などのデータからインフルエンザにかかる人が前年度の30~40%だったと推測されるが、その減少率を考慮しても少なかった。

 モニターは全体の77%が市外からの参加で、年代別では40代が34%と最も多かった。協議会は「普段あまり梅干しを食べていなかった全国各地の人たちに、食べる習慣を付けていただくことができた。これをきっかけに梅干しの消費拡大につなげたい」と話している。