和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年01月14日(火)

カゴメが全国発売へ 北山村産ジャバラ使用のジュース、期間限定、和歌山

北山村産ジャバラを使用したミックスジュースの発売を岸本周平知事(左から2人目)に報告に訪れたカゴメの小林寛久常務執行役員(左から3人目)ら=和歌山県庁で
北山村産ジャバラを使用したミックスジュースの発売を岸本周平知事(左から2人目)に報告に訪れたカゴメの小林寛久常務執行役員(左から3人目)ら=和歌山県庁で
 食品・飲料メーカー大手のカゴメ(本社・名古屋市)は14日から、和歌山県北山村産ジャバラを使用した野菜と果実のミックスジュース「野菜生活100 和歌山じゃばらミックス」を全国の小売店で販売する。3月中旬までの期間限定で、販売数量は840万本を予定している。

 ジャバラは自然交雑で自生した北山村原産のかんきつ。2021年の県生産量は全国の8割に当たる142トンで、このうち約100トンが北山村産。

 今回の企画は、ジャバラの栽培、加工、販売を手がける村100%出資会社「じゃばらいず北山」の社員から22年、カゴメの開発部門に「ジャバラという珍しい果実がある」と手紙があったのがきっかけ。その後、両社が連携し、試作を30回ほど繰り返すなどし、酸味とほのかな苦みが感じられるジャバラの爽やかな味わいに仕上げたという。

 カゴメの小林寛久常務執行役員らが10日、県庁の岸本周平知事を訪問し、発売を報告した。試飲した岸本周平知事は「ジャバラの風味がきちんと出ている。飲みやすい」といい、同席した泉清久村長は「ジャバラが全国区になることは喜びだ」と話した。

 カゴメの担当者は、ジャバラは「邪を払う」から名付けられたとされていることから「受験シーズンでもあり、縁起物として、受験生にも飲んでいただきたい」と紹介した。

 県は大手食品メーカーに県産食材の提案活動をしていて、今回の企画はその一環。県とカゴメは19年に包括連携協定を結んでいる。

 195ミリリットル入りで、販売想定価格は税込み130円前後としている。