オンラインでウミガメの上陸・産卵数報告 みなべの研究班
国内でウミガメの研究や保護に携わっている人たちによる「第31回日本ウミガメ会議2020オンライン大会」(日本ウミガメ協議会主催)が20日にあった。アカウミガメが上陸・産卵する和歌山県みなべ町からは「みなべウミガメ研究班」(尾田賢治会長)のメンバーと、町教育委員会職員で同研究班事務局の前田一樹さんが今年の状況を報告した。
会議は、国内のウミガメ類の生息状況や産卵地の現状などを聞いて今後の調査研究に役立てようと開いているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で一堂に会するのをやめ、初めてオンライン形式にした。約100人が参加した。
パソコンの画面上で司会者の進行で、個人やグループが調査内容を報告したり出席者同士で質問を交わしたりした。
午前中は大学生の研究グループなどが口頭発表し、午後からはアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイなどの今年の上陸・産卵の全国的な状況について日本ウミガメ協議会が報告した。
報告によると、アカウミガメについて今年は上陸が3548回、産卵は2188回あった。1993年以降の上陸・産卵回数は90年後半に最少、その後2000年に入ると徐々に回復。08年に急増したが、13年をピークに減少傾向となった。ここ3年間は、90年後半と同じ少ない水準で今年は前年より増えたが、ピーク時の1割ほど。安心して産卵できる砂浜を残すために継続的な保全活動が必要だと指摘した。
みなべ町教委の前田さんは、千里の浜での今年の調査状況を説明。上陸は137回、産卵は63回、産卵回数が最も多かったのは7月23日の4回だった。新型コロナの影響で、本格的な調査時期がいつもの年よりずれこんだり観察会を中止したりしたことなども話した。
「みなべウミガメ研究班」は、千里の浜の近くの駐車場にアカウミガメが上陸する時に光の影響をなくそうと、車のヘッドライトよけの遮光ネットを手すりに設置している。その効果について質問された前田さんは「上陸や産卵の回数に直接影響があったかどうかは今のところ分からないが、浜を訪れた人に対するウミガメ保護の啓発につながっている」と答えた。
会議は、国内のウミガメ類の生息状況や産卵地の現状などを聞いて今後の調査研究に役立てようと開いているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で一堂に会するのをやめ、初めてオンライン形式にした。約100人が参加した。
パソコンの画面上で司会者の進行で、個人やグループが調査内容を報告したり出席者同士で質問を交わしたりした。
午前中は大学生の研究グループなどが口頭発表し、午後からはアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイなどの今年の上陸・産卵の全国的な状況について日本ウミガメ協議会が報告した。
報告によると、アカウミガメについて今年は上陸が3548回、産卵は2188回あった。1993年以降の上陸・産卵回数は90年後半に最少、その後2000年に入ると徐々に回復。08年に急増したが、13年をピークに減少傾向となった。ここ3年間は、90年後半と同じ少ない水準で今年は前年より増えたが、ピーク時の1割ほど。安心して産卵できる砂浜を残すために継続的な保全活動が必要だと指摘した。
みなべ町教委の前田さんは、千里の浜での今年の調査状況を説明。上陸は137回、産卵は63回、産卵回数が最も多かったのは7月23日の4回だった。新型コロナの影響で、本格的な調査時期がいつもの年よりずれこんだり観察会を中止したりしたことなども話した。
「みなべウミガメ研究班」は、千里の浜の近くの駐車場にアカウミガメが上陸する時に光の影響をなくそうと、車のヘッドライトよけの遮光ネットを手すりに設置している。その効果について質問された前田さんは「上陸や産卵の回数に直接影響があったかどうかは今のところ分からないが、浜を訪れた人に対するウミガメ保護の啓発につながっている」と答えた。