和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月16日(月)

「自粛要請の状況ではない」 感染者増で和歌山の仁坂知事

 和歌山県内で新型コロナウイルスの感染者が増えている中、仁坂吉伸知事は14日の定例記者会見で、県民に対する自粛要請について「今のところ、そんな状況でもない」との考えを示した。東京都などでも感染者が増えているが、県外からの受け入れを自粛することについても、その段階ではないとしている。

 県は、県民に対して外出や営業などの自粛を要請する場合、事前に決めた四つの基準をすべて満たすことを条件にしている。現状は、この中で「新規陽性者5人以上が複数日」には該当したが、「病床使用率50%以上」など残り三つの基準には達していない。

 県外からの人の往来を自粛することについても「京阪神の府県は頑張っていて、破綻している感じではない。一直線に増えてきたら、また考えたい」と話した。

 政府が観光産業を盛り上げようとして進めている「Go To トラベル」キャンペーンについては「やっぱり不安がある」とした。同時に「リスクがあるから来ないでほしいと言えば、自分の所(和歌山県)は自滅する。安全にすごく気を付けて、工夫をしながらやっていくということしかない」と述べた。

 県内の観光客が増えることについては「そういう意味では、Go Toキャンペーンはいいのではないか。お客さんが来やすくなるという期待はある」とした。

 県が独自に近隣府県にアピールしている観光キャンペーンについては「状況を見て、慎重にやっていくしかない」と話した。