和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月17日(火)

梅取り入れた調理実習 うめ振興協が提供、和歌山県田辺市中辺路小

JA紀南女性会の会員とともに、梅干しを使っておにぎりを握る中辺路小の5、6年生(和歌山県田辺市中辺路町で)
JA紀南女性会の会員とともに、梅干しを使っておにぎりを握る中辺路小の5、6年生(和歌山県田辺市中辺路町で)
 和歌山県田辺市やJA紀南でつくる「紀州田辺うめ振興協議会」は、市内で希望する学校の家庭科の調理実習に梅干しや練り梅を提供し、子どもたちが梅と触れ合う機会をつくっている。

 本年度から始めた取り組み。若者を中心とした梅の消費量減少などの課題がある中、梅産業の活性化につなげようと企画した。6月に市内の小中学校から提供希望を受け付け、中辺路小学校と高雄中学校に、減塩や白干しなどの梅干しを提供した。

 中辺路小の授業がこのほどあり、5、6年生(8人)が、JA紀南女性会の会員と一緒に梅干しを取り入れた調理実習をした。おかずやみそ汁など通常の調理実習メニューとともに、梅干し入りのおにぎりを作った。児童らは、茶わんによそった炊きたての白米に、種を取り出した状態の梅干しをのせ、ラップに移して手で三角の形に握った。米は、児童が育てて収穫したものを使用し、育てていた田んぼを所有する地元農家も招いて一緒に食事を楽しんだ。

 6年生の松平すずさん(12)は「調理は楽しかった。普段から梅ジュースを飲むなど、梅は好き。梅干し入りのおにぎりもおいしく作れて良かった」と喜んだ。

 協議会事務局で、市梅振興室の前田稜太さん(22)は「学校の授業として取り入れてくれるのはありがたい。子どもたちもおいしそうに食べてくれてうれしい。今後も、梅に触れ合ってもらえる機会をつくっていきたい」と話した。