和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月17日(火)

思い込め福笹作り 十日えびす控え蓬莱山三敬院

ササに縁起物を付ける池永真行住職(中央)ら=7日、和歌山県田辺市宝来町で
ササに縁起物を付ける池永真行住職(中央)ら=7日、和歌山県田辺市宝来町で
 和歌山県田辺市宝来町の蓬莱山三敬院で7日、商売繁盛や五穀豊穣(ほうじょう)、家内安全などを祈る「十日えびす」の福笹作りが始まった。

 蓬莱山三敬院は江戸後期に勧請され、紀南地方のえびす社で最も古い歴史を持つとされている。

 この日は朝から、池永真行住職(59)や親族ら約10人が福笹作りに取り組んだ。約1メートルのオカメザサの上部にお札を取り付け、全体に俵やタイ、小判などの飾りを手際よく取り付けた。8日からは人手を増やし、約20人で計約3500本を用意する。

 福笹は、千円から3万円まで約10種類。最近は住宅事情からか、場所を取らない3千円程度の小さな置物タイプが人気という。9日の「宵えびす」、10日の「本えびす」、11日の「残り福」の3日間で計約3万人の参拝を見込んでいる。

 池永住職は「参拝していただいた一人一人にたくさんの福を持ち帰ってもらいたいとの思いを込めて作業をしている」と話した。