和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

音無茶の発展願う 和歌山・田辺の本宮大社で新茶祭

新茶祭で神前に供える茶の新芽を摘み取る巫女ら(10日、和歌山県田辺市本宮町で)
新茶祭で神前に供える茶の新芽を摘み取る巫女ら(10日、和歌山県田辺市本宮町で)
 和歌山県田辺市本宮町の特産「音無(おとなし)茶」の品質向上や産業発展を願う「新茶祭」が10日、世界遺産の熊野本宮大社で営まれた。巫女(みこ)や小学生らが柔らかい新芽を摘み取り、神前に供えた。

 大社裏手にある茶畑(広さ約10アール)で、赤いたすき姿の巫女と大社敬神婦人会役員、熊野本宮語り部の会のメンバーのほか、本宮小学校と三里小学校の3、4年生計25人が参加し、新芽を摘み取った。本殿前では関係者が参列して神事を執り行った。

 本宮小3年の玉置丈陽君(8)は「茶摘みは結構大変だけど、良い匂いがして楽しい」と笑顔。生産者の倉谷夏美さん(28)は今月下旬から茶摘みを始める予定といい「今のところ遅霜が来ていないので、良いお茶が作れそう」と話した。