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2024年12月17日(火)

カメルーンの合宿誘致へ バレーボール女子、東京五輪で田辺市

バレーボールチームの児童と交流するカメルーンの選手(今年9月、田辺スポーツパーク体育館で)
バレーボールチームの児童と交流するカメルーンの選手(今年9月、田辺スポーツパーク体育館で)
 2020年の東京五輪に向けて和歌山県田辺市は22日、バレーボール女子カメルーン代表の合宿誘致に乗り出す考えを示した。スポーツ振興はもちろん、市民に五輪の魅力を感じてもらう機会にしたいという。

 カメルーン代表は日本で開催した18年の世界選手権、19年のワールドカップ出場時、田辺市で事前合宿した。東京五輪出場枠1を目指して来年1月4~9日にアフリカ予選に挑む。

 合宿誘致は以前から海外都市と交流がある市町村が名乗りを上げる場合が多い。県内では和歌山市がカナダの競泳とオーストラリアの陸上競技の合宿地に決まっている。県と実行委員会を組織して誘致し、さまざまな交流も企画している。

 カメルーン代表は18、19年とも合宿時に地元のスポーツ少年団を対象にバレーボール教室を開いた。19年ワールドカップのケニア戦には、田辺市から少年団のメンバーら約90人が大阪市の会場まで応援に駆け付けた。

 市教育委員会スポーツ振興課によると、カメルーン代表とは合宿後もメールのやり取りが続いている。田辺市の施設や環境、交流の雰囲気を気に入ってくれており、出場が決まれば合宿実現の可能性は高いという。

 「代表チームに接することは、地元の選手や指導者の刺激になる。東京で開催される五輪だが、誘致が実現すれば一般の市民も地元で五輪の雰囲気を体感できる」と期待している。

 市は元日本バレーボール協会事務局長で、競技の国際事情にも通じている小島和行さん(神奈川県)をコーディネーター(11月1日~来年3月31日)に選任。カメルーン代表や在日カメルーン大使館との交渉を任せている。五輪出場が決まれば協定を結び、来年7月に10日間程度の受け入れを計画している。

 カメルーン代表が出場を逃した場合は、他のバレーボール代表チームで誘致の可能性を探る。

 市は28日開会の12月市議会にコーディネーターの活動費などを含む誘致事業費100万円の補正予算案を提出する。