和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

和歌山にIT企業が続々進出 県が誘致、企業の狙いと一致 地元周知に課題も

和歌山県紀南地方に進出したIT関連企業
和歌山県紀南地方に進出したIT関連企業
 和歌山県の誘致で、県内にオフィスを構えるIT関連企業が増えている。紀南にも続々と進出している。県は雇用の創出、企業側は競合の少ない地方での人材確保と狙いは一致する。一方で、誘致した企業の地元への周知は、まだまだ進んでいない。


 県企業立地課によると、誘致に力を入れ始めた2001年度以降、IT関連企業46社が県内にオフィスを構えた。地域別では和歌山市22社、白浜町18社、田辺市6社となっている。

 白浜町では15年度に米IT大手「セールスフォース・ドットコム」の日本法人がオフィスを開設したのを機に、企業が集まり出した。さらにコロナ禍で働き方の見直しが進む中、余暇を楽しみながら仕事をする「ワーケーション」人気もあり、注目度はさらに高まった。

 ただ、県内雇用はまだまだ少ないのが現状という。県企業立地課は「せっかく地元で力を発揮できる場所があるのに、人材が都市部に流出している。誘致企業の魅力をもっと伝えたい」と話している。

■県内IT企業知って 22、29日にセミナー

 将来の人材確保につなげるため、県は22日と29日に誘致IT企業を紹介するオンラインセミナーを開く。

 セミナーでは、9社が企業の魅力や県内オフィスでの仕事内容などを説明する。ITエンジニア教育の「Respawn(リスポーン)」やクラウドサービスの「クオリティソフト」、サイバーセキュリティー製品開発の「網屋」(以上22日)、事業創出支援の「Relic(レリック)」(29日)など白浜町に拠点を構える企業も参加する。

 その他の参加企業は「omeroid(オメロイド)」「エコービジネスソフトウエア」「Link―U(リンク・ユー)」(以上22日)、「Will Smart(ウィル スマート)」「写易」(以上29日)。

 時間はいずれも午後3時からで、22日が6時10分、29日は4時40分まで。対象は全国の大学生や高専生、短大、専門学校生など。参加費は無料だが、どちらも5日前までにインターネットでの申し込みが必要。定員は各回80人。

 問い合わせは県企業立地課(073・441・2748)へ。