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2024年11月22日(金)

「鯨と人の営み」展 太地町立くじらの博物館が日本鯨類研究所と初共催、和歌山

太地町立くじらの博物館と日本鯨類研究所の共催で開かれている企画展を見学する来館者(和歌山県太地町で)
太地町立くじらの博物館と日本鯨類研究所の共催で開かれている企画展を見学する来館者(和歌山県太地町で)
 太地町立くじらの博物館(和歌山県太地町太地)で、企画展「鯨と人の営み展」が開かれている。博物館と来年4月に同町内に太地事務所を開所予定の日本鯨類研究所(東京都)の初共催で、期間は来年3月17日まで。第1期(11月12日まで)では「鯨ヒゲ」をテーマに工芸品などを展示しており、博物館の中江環副館長(42)は「人とクジラの密接な関わりやヒゲの持つ美しさを多くの方に知ってもらえたら」と話している。

 ナガスクジラやセミクジラ、ミンククジラといったヒゲクジラのヒゲは、歯茎が角質化したもの。くしのように何百枚も重なって並んでおり、餌を海水ごと口の中に含み、海水をヒゲの隙間から吐き出して餌だけを食べるために使っているという。

 鯨ヒゲは加工してさまざまなものに利用されており、今回は印籠や携帯用の短い弓、馬上提灯(ちょうちん)、皿、ペーパーナイフなど約100点を展示。日本鯨類研究所広報室の久場朋子室長(53)は「商業捕鯨の再開と合わせ、クジラと日本人がこれからも深い関わりを持っていくということを皆さんに知ってもらう一つのきっかけになれば。歴史やクジラに興味を持ってもらえたらうれしい」と話している。

 期間中は、第2期「鯨歯・骨・革・郷土玩具など」(11月16日~来年2月18日)、第3期「ベスト・セレクション」(2月22日~3月17日)を予定している。

 入館料は高校生以上1500円、小中学生800円。営業時間は午前8時半~午後5時。問い合わせは町立くじらの博物館(0735・59・2400)へ。