和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

炎天に梅干し作業 せいろで赤く色づく

天日干しで、木のせいろの上に並べられた塩漬けした梅(28日、和歌山県田辺市中三栖で)
天日干しで、木のせいろの上に並べられた塩漬けした梅(28日、和歌山県田辺市中三栖で)
 今年収穫し、塩漬けした梅の天日干し作業が和歌山県の紀南地方で本格化し、あちらこちらでせいろの上に赤く色づいた梅が並んでいる。

 天日干しするのは、農家らが5月から7月ごろにかけて収穫し、1カ月ほど塩に漬け込んだ梅。7月下旬ごろから天気が安定するのを待って、3、4日程度干す。小梅もあるが、主力品種の南高梅がほとんどだ。

 干し上がると、等級や階級ごとに選別してたるに詰め、加工業者などに出荷。減塩したり、調味したりして製品になる。

 せいろの上に実を並べて、ハウスの中や屋外で干している。田辺市の三栖地域では、昔ながらに1畳ほどの大きさの木製せいろを使って、外で干す農家もいる。

 同市中三栖の那須一令さん(52)も木製せいろに梅を並べ、まんべんなく日が当たるようにひっくり返しながら干している。那須さんは10月末ごろまで干す作業を続ける予定で、今年は病害虫も少なく品質の良い梅ができたといい「梅干しを食べて暑い夏を乗り切りましょう。ぜひ、皆さんに食べてほしい」と話した。