和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

熟した南高梅を塩漬け みなべや印南で加工作業続く

熟した南高梅の実が入った容器に塩を入れる農家(和歌山県みなべ町東岩代で)
熟した南高梅の実が入った容器に塩を入れる農家(和歌山県みなべ町東岩代で)
 和歌山県のみなべ町や印南町で、熟した南高梅の実を塩に漬け込む1次加工の作業が続けられている。7月中旬まで続く。

 みなべ、印南の両町では農家約1500戸が南高梅を栽培しており、そのうち7割ほどが梅干しの1次加工もしている。加工用の実の収穫は、海岸近くの早場では平年並みの10日過ぎから本格的に始まった。山間部では今が最盛期となっている。いずれも収穫したその日のうちに塩に漬け込んでいる。

 みなべ町東岩代の松川知憲さん(38)は家族らとともに、10日過ぎから漬け梅用の実の収穫を始めた。収穫した実は作業場まで持ち込み、傷などを確認しながらM~4Lの5階級に選別し、3千リットル入り容器に入れる。その際、途中で塩を加える。保存するために塩分濃度を23%ほどにするという。

 松川さんは「今季は実の数が多いが、小ぶり。しかし今は大きくなってきている。作業は7月上旬まで続くと思う」と話す。

 各農家は塩漬けで1カ月以上置き、その後に容器から出して天日干しする。2次加工で調味漬けにする農家もあるが、多くが地元の加工業者などに販売するという。