和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

南高梅の市場出荷好調 JA紀州、価格は徐々に下がる

市場に出荷される箱詰めの南高梅(15日、和歌山県みなべ町気佐藤で)
市場に出荷される箱詰めの南高梅(15日、和歌山県みなべ町気佐藤で)
 JA紀州の統合選果場(和歌山県みなべ町気佐藤)で、梅の人気品種「南高梅」の市場への出荷が続いている。今季の出荷量は14日時点で約2千トンに上り、予想以上に好調。一方、市場価格はシーズンを通して高値が続いた2年前や昨年と違い、出荷が始まったころに比べ徐々に下がり、通常の年と同じような状況になっている。


 南高梅は、梅産地のみなべ町や印南町など管内の農家が統合選果場や各地区にある集荷場に持ち込み、それをJAがまとめて関東や中京、関西の市場に出荷している。今季は5月29日から始まった。全体の収穫量は平年並みと予想されている。

 今季の6月14日までの出荷量は約2千トンになる。まとまった出荷は20日ごろまでで、最終的には7月上旬までの予定だが、既にシーズンの目標数量である2300トンの9割近くに達している。JA紀州販売部は「今季は目標を十分にクリアできるだろう。予想以上に農家が持ち込んでくれている」という。

 市場価格は、5月30日の初売りでは主力サイズの2L秀品で10キロ当たり7530円となり、高値だった2年前や昨年初日とほぼ同額だった。不作だった2年前、市場からの注文が多かった昨年は6月中頃になっても出だしに近い高値が続いていたが、今季は徐々に下がり、14日の市場価格は2L秀品が10キロ当たり6050円となった。

 販売部によると、日ごとに徐々に下がるのは通常の年と同じ状況だが、4L~2Lの階級は比較的に下がりが少ない。しかし、今季は実太りが悪い影響でL、Mといった小さいサイズは、数量が多いことで大幅に下がっているという。

 販売部の田中俊史部長は「全体的には収穫のピークは過ぎたが、山間部はこれからがピークという所もある。実太りするのも期待し、しっかり売っていきたい」と話している。