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2024年12月16日(月)

「コロナ禍でも健闘」 白浜町の海水浴場が終了

多くの海水浴客でにぎわう白良浜(10日撮影)
多くの海水浴客でにぎわう白良浜(10日撮影)
 和歌山県白浜町の白良浜など3カ所の海水浴場は31日、開設期間の最終日を迎えた。新型コロナウイルスの影響もあって、例年に比べて海水浴客は少なかったが、1万人を超す来場者があった日もあり、町は「健闘できたのではないか」とみている。

 井澗誠町長は「賛否両論ある中で開設したが、その効果はあったと考えている。経済団体とともに取り組めてよかった」と語った。好天が続いたことや、海水浴場を開かない地域が多かったことも影響したと分析しているという。

 町によると、白良浜の海水浴客が最も多かったのは8月9日の1万2千人。学校の夏休み期間でもあった8~16日では計7万8千人が訪れた。この9日間は、盆期間に台風が接近した昨年との比較では3・6%増加したが、一昨年と比べると4割近く減少した。一昨年は、1日の来場が2万人を超す日もあった。

 白浜温泉旅館協同組合によると、加盟施設での宿泊客は7月が約4万8千人で、前年同月比で50%以上減った。8月は、盆期間は満室という施設も多かったが、その他の期間で空きもあったほか、客室を間引いた施設もあり、昨年より大幅に減りそうだという。

 ただ、町内観光関係者の間では、海水浴ができたこと自体はプラスだったという意見が多い。「少なくとも(政府の支援事業)『Go To トラベル』よりは効果があったことは間違いない」と話す人もいる。

 今年の海開きを巡っては、町は新型コロナの影響を踏まえて実施しないことも検討したが、町内の観光、商工団体の要望もあって7月23日に開設した。期間中、白良浜では、トイレやシャワーを定期的に消毒したり、他の客と間隔を空けるよう求める放送を定期的に流したりした。