満州での戦争体験つづる 白浜の福田さんが出版
和歌山県白浜町の福田茂子さん(89)が「満州開拓団棄民の私」(A5判、133ページ)を出版した。開拓団として渡った満州での生活、敗戦後の逃避行、中国人として暮らした日々、日本への帰国など自身の体験をつづっている。福田さんは「忘れてはいけない過去の苦しさを、若い世代に伝えたい」と話している。
福田さんは1942年、11歳の時に開拓団として家族とともに満州に渡った。45年8月の敗戦とともに、開拓団は満州の荒野に置き去りにされ、着の身着のままの逃避行を続けた。その間に2人の妹と母を亡くした。
その後、中国人の養子となり、結婚。紙を作る工房で働きながら、子育てをして中国で暮らした。永住帰国できたのは86年。55歳になっていた。
福田さんは著書の中で、過酷な逃避行に救いの手を差し伸べてくれた中国人や朝鮮人、養父母、家族への思いをつづり、「中国は私の恩人」と強調。「永遠の平和と日中友好が願い」と記している。
著書は県内の公立図書館に寄贈している。田辺市立図書館などで閲覧できる。また、残りわずかだが販売もしている。1部千円と送料180円。問い合わせは発行協力者の田所顕平さん(090・9705・2322)へ。
福田さんは1942年、11歳の時に開拓団として家族とともに満州に渡った。45年8月の敗戦とともに、開拓団は満州の荒野に置き去りにされ、着の身着のままの逃避行を続けた。その間に2人の妹と母を亡くした。
その後、中国人の養子となり、結婚。紙を作る工房で働きながら、子育てをして中国で暮らした。永住帰国できたのは86年。55歳になっていた。
福田さんは著書の中で、過酷な逃避行に救いの手を差し伸べてくれた中国人や朝鮮人、養父母、家族への思いをつづり、「中国は私の恩人」と強調。「永遠の平和と日中友好が願い」と記している。
著書は県内の公立図書館に寄贈している。田辺市立図書館などで閲覧できる。また、残りわずかだが販売もしている。1部千円と送料180円。問い合わせは発行協力者の田所顕平さん(090・9705・2322)へ。