和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月16日(月)

梅産業振興へ情報交換 伊豆市で13市町がサミット

全国梅サミットで梅振興の取り組みを報告する小谷芳正みなべ町長(中央)=静岡県伊豆市で(写真は和歌山県みなべ町提供)
全国梅サミットで梅振興の取り組みを報告する小谷芳正みなべ町長(中央)=静岡県伊豆市で(写真は和歌山県みなべ町提供)
 梅を資源にする全国の13市町が交流する「第25回全国梅サミット」が7、8日に静岡県伊豆市であり、和歌山県みなべ町が参加した。

 毎年、加盟市町が持ち回りでサミットを開催している。今回のサミット初日にあった意見交換のテーマは「新時代・令和 次代につなぐ梅文化」。各市町の首長が梅の魅力を生かした取り組みなどを報告し、情報交換した。

 みなべ町うめ課によると、水戸市は「水戸の梅まつり」で園内を回る人力車や三輪自転車の「ベロタクシー」を運行する話があったほか、福井県若狭町からは、近年暖冬で梅の開花が早まり、開花後の寒波の影響で収量が減っているといった報告もあった。各地とも生産者の高齢化や後継者不足が課題となっているという。

 みなべ町の小谷芳正町長は、梅の機能性が消費者に浸透すれば消費の拡大が期待できることから、今後も機能性の研究と情報発信が重要だとの考えを示した。また世界農業遺産認定を活用し、日本貿易振興機構(ジェトロ)の協力を得て、アメリカやシンガポールで有名シェフやパティシエと梅を使った新メニューの開発をするなど、海外展開を図っていることなどを伝えた。

 2日目には、一般来場者向けに各地が梅自慢をし、小谷町長は農業遺産の梅システムと、高校生の梅料理コンテスト「UME―1グルメ甲子園」や梅の種とばしイベントをPRした。

 各地の梅製品を持ち寄って各首長が試食して投票した「特産品セレクション」もあり、若狭町の梅干しを麺などに使ったラーメンが1位だった。記念植樹や管理栄養士による「梅を食べて、より元気に~能力を最大限発揮できるようになる梅の食べ方」と題した講演会もあった。