和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月07日(月)

4人立候補の激戦へ 23日告示の和歌山・白浜町長選

井澗誠氏(左上)、大江康弘氏(右上)、鈴木彬人氏(左下)、井本司氏(右下)
井澗誠氏(左上)、大江康弘氏(右上)、鈴木彬人氏(左下)、井本司氏(右下)
 任期満了に伴う和歌山県白浜町長選(23日告示、28日投開票)は、告示まで1週間を切った。4選を目指す現職に3人の新顔が挑む激戦となりそうだ。紀南の観光を引っ張る町のかじ取り役には誰が選ばれるのか。選挙の行方は、町外からも注目されている。


 立候補を予定しているのは、現職の井澗誠氏(69)、町長選2度目の挑戦となる元参院議員の大江康弘氏(70)、元参院議員秘書の鈴木彬人氏(31)、元衆院議員秘書の井本司氏(32)。いずれも無所属。

 今回の選挙について当初は「4人が立候補するのに静か」という声が多かったが、告示日が近づくにつれ、熱気を帯びてきた。

 4氏それぞれの後援会は、決起集会を開いたり、演説会を開いたりして結束を固めている。立候補予定者や後援会幹部は朝夕、道路沿いに立ち、通勤、帰宅途中のドライバーに頭を下げている。

 支援の輪を広げるため、後援会は独自の作戦を立てている。ある陣営は「町内を4周回った」と言い、別の陣営は「一人一人丁寧に話すようにしている」と話す。当落は僅差となる可能性もあることから、1票の大切さを陣営で再確認しながら、町内を回っている。

 井澗氏は、3期12年間、地道に進めてきた実績を示しながら、コロナ禍からの復活、経済活性化を目指すと支持を訴える。

 大江氏は「45年の政治人生の集大成」と積み上げてきた経験と人脈を生かし、「町の基盤をつくりたい」と支持を呼びかける。

 鈴木氏は、町の観光資源を生かし切れていないとし、「結果で恩返しする」と、年間500万人の観光客を呼び込むと力を込める。

 井本氏は、少子化など、山積する課題解決に向け「残された時間は少ない」と警鐘を鳴らし、早期の世代交代を訴えている。



 4人による町長選は、2006年3月の旧日置川町との合併以降初めてとなる。

 町の選挙人名簿登録者数は3月1日現在、1万7478人。前回20年の町長選より約960人減っている。

 前回の投票率は63・75%で、前々回(16年)より0・03ポイント上昇した。いずれも立候補者は3人だった。