和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

憧れの梅染め「面白い」 自転車旅のドイツ人が和歌山・みなべで体験

「梅染め愛好会」のメンバーに教わりながら、梅染め体験をするルイーザ・シュロータさん(左)=和歌山県みなべ町徳蔵で
「梅染め愛好会」のメンバーに教わりながら、梅染め体験をするルイーザ・シュロータさん(左)=和歌山県みなべ町徳蔵で
ルイーザさんが染めた大判ハンカチ
ルイーザさんが染めた大判ハンカチ
 自転車で日本を旅しているカナダ在住のドイツ人、ルイーザ・シュロータさん(36)が16日、和歌山県みなべ町徳蔵の「みなべの里梅染工房」で梅染め体験をした。染め上がった大判ハンカチは「幸せな思い出の品。スカーフにして、旅の間ずっと身に着けていたい」と、早速首に巻いて喜んでいた。


 ルイーザさんはカナダで2年半、日本語を勉強している。「日本の人に会って話をしたり、日本の文化に触れたりしたい」との思いから自転車での旅を思い立った。

 6日に広島県尾道市から旅を始め、しまなみ海道、愛媛県今治市から徳島県を経て、フェリーで和歌山市に入った。みなべ町には15日に到着した。

 旅の前に、カナダで日本の染め物経験がある友人からその魅力を聞いて、してみたいと思っていたところ、宿泊した町内のゲストハウスで「梅染め」の存在を知ったという。

 工房では、地元の梅農家の女性4人でつくる「梅染め愛好会」の永井俊子会長(77)と山西啓子さん(75)に教わりながら、真っ白いハンカチとTシャツを輪ゴムで絞り、梅の木の皮から抽出した染料で染めた。

 その後、自転車旅を応援したいという永井さん宅で地元の旬の食材を使った昼食を一緒に食べ、旅の話に花を咲かせた。

 ルイーザさんは「梅染めはとても面白かったし、日本の文化に触れることができて感動した。料理も最高だった」と話した。

 17日にみなべ町を出発し、三重県を経て名古屋市に向かう。名古屋市からは新幹線で東京に行き、5月1日に飛行機でドイツへ移動。95歳の祖父の誕生日を祝った後、カナダへ戻る予定という。