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2024年10月07日(月)

【動画】「川の世界遺産」熊野川で川舟下り 今年の定期運航始まる、和歌山

「川の参詣道」として世界遺産に登録されている熊野川で今シーズンの運航が始まった川舟下りの定期乗合便(2日、和歌山県新宮市で)
「川の参詣道」として世界遺産に登録されている熊野川で今シーズンの運航が始まった川舟下りの定期乗合便(2日、和歌山県新宮市で)
 今年登録20周年の世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に熊野本宮大社(和歌山県田辺市)と熊野速玉大社(新宮市)を結ぶ「川の参詣道」として含まれている熊野川で、川舟下りの定期乗合便の運航が始まった。運営する新宮市の「熊野川町ふれあい公社」が2日、今シーズンの運航開始式典を開き、安全運航を決意。今年は節目の年であることから、より多くの乗客が訪れることを期待している。


 熊野川の川舟下りは、同市熊野川町田長にある「道の駅瀞峡(どろきょう)街道熊野川」そばの河原を出発。1時間半ほどかけ、市街地にある速玉大社近くの河原まで下っている。

 また、2022年からは和歌山、三重、奈良の3県境を流れる北山川の「瀞峡めぐり」も運航しており、約40分で熊野川町玉置口の乗船場と上瀞を往復。昨シーズンは川舟下りに約4600人、瀞峡めぐりに約4300人が乗船した。川舟下りの乗客は6割強が外国人で、乗客はその前のシーズンと比べて1・7倍ほどに増えたという。

 この日はそれぞれの運航開始式典を開催。舟をお神酒で清め、期間中の無事故を祈った。ふれあい公社の下阪殖保代表理事(77)は「今シーズンも無事故で運航できることを心から願っている。今年は世界遺産登録20周年なので、たくさんの方が乗ってくれると期待している」と話していた。

 熊野川の川舟下りは中学生以上4950円、小学生以下2200円で、午前10時からと午後2時半からの1日2便運航。

 瀞峡めぐりは中学生以上3千円、小学生以下1500円で、午前9時から午後3時まで正午を除いて1時間ごとに1日6便運航。ともに定期乗合便の運航期間は11月末までで、4歳未満は乗船できない。予約が必要。

 問い合わせ、申し込みは熊野川川舟センター(0735・44・0987)へ。