和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月25日(月)

【動画】工藤成珠さんインタビュー 田辺市出身の俳優「ふるさとはいつも心に」、和歌山

くどう・なるみ=田辺に帰省するのは年に2回ほど。その都度、友達とドライブしたり、おいしい物を食べに行ったり。「海鮮が大好き。本当にこちらの海鮮は驚くほどおいしい」
くどう・なるみ=田辺に帰省するのは年に2回ほど。その都度、友達とドライブしたり、おいしい物を食べに行ったり。「海鮮が大好き。本当にこちらの海鮮は驚くほどおいしい」
 初めて出演した長編映画「ひとしずく」で、220人のオーディションから主演の座をつかんだ。1月21日にふるさと和歌山県田辺市の紀南文化会館小ホールであった上映会。ロケ地の鹿児島県以外での上映は初めてで不安な気持ちもあったが、会場には200人近い観客が詰めかけた。「私のことを応援してくれる人がこんなにたくさんいることを目に見えて知ることができ、本当に幸せ。同級生や幼稚園からの幼なじみも来てくれた」と、うれしそうにはにかむ。

 芸能の世界には、小学生の頃から興味があった。中学2年生の時にオーディションに合格して舞台に立ち、「俳優になりたい」との思いを強くした。本格的に俳優の道に進んだのは、上秋津中学校を卒業してから。母親や弟とともに上京し、都内の事務所に所属。テレビや映画、ミュージックビデオ、雑誌、ウェブのCMなどで活動している。

 映画「ひとしずく」は、田舎暮らしに憧れる東京の女性が鹿児島県南大隅町の地域おこし協力隊になり、地域の人々と関わりながら成長する物語だ。ロケ地の人々からもらった温かい思いを映画に詰めたい。自分が感じたものを全て込めよう―、そう意識して演じた。自然豊かなロケ地の風景は、どこか田辺に似ていた。

 普段の活動の場は東京が中心だが、ふるさとの存在はいつも心にある。昨年6月から田辺のFMラジオ局でパーソナリティーをしており、「梅干しPR大使への道」と称して、地域の特産物である梅干しの宣伝活動にも励んでいる。

 ふるさとへの思いを尋ねると「いつも、私の『帰る場所』」と柔らかい表情を浮かべた。「いつ帰ってきても、温かく迎えてくれ、応援してくれる人がいる。テレビやネットドラマなど、これからも田辺の皆さんに見ていただける媒体で活躍していけるように頑張りたい」