和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

体力テスト、全国平均上回る 和歌山県内の小中学生、低下に歯止めもコロナ禍前には届かず

2023年度全国体力テスト 和歌山県の結果
2023年度全国体力テスト 和歌山県の結果
 スポーツ庁が発表した小中学生対象の「2023年度全国体力テスト」の結果で、和歌山県内は男女とも体力合計点で全国平均を上回った。新型コロナ禍で続いた体力低下傾向には歯止めがかかったが、コロナ以前の水準には戻っていない。運動する子とそうでない子も二極化している。


 調査は4~7月、小学5年と中学2年を対象に、握力、50メートル走など8種目の実技テストを実施。生活習慣についての質問にも答えてもらった。県内では小学生7115人、中学生6317人が参加した。

 8種目を点数化した体力合計点(80点満点)の平均値は、小中学校の男女とも全国平均を上回っている。小学男女、中学男子は22年度調査を上回り、回復基調を示した。

 項目別では小学男女ともスピード、瞬発力、中学男女はスピードと瞬発力、持久力、加えて女子は筋力が全国平均を下回っている。

 運動習慣の調査で、運動が「好き」の回答は、小学男子71・3%、小学女子55・0%、中学男子62・3%、中学女子41・6%。中学女子以外は5割を超えた。

 中学校では1週間に420分以上運動している割合が男子80・4%、女子63・7%。一方で、運動時間0分が男子10・4%、女子19・7%いる。

 生活習慣では睡眠時間は回復傾向が見られたが、小学男子を除き肥満の割合が増加。朝食の欠食、スマートフォンなどを見る「スクリーンタイム」も増加した。

 県教育委員会は「体育授業のさらなる充実に向けた効果的な取り組み指導が必要」としている。