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2024年11月26日(火)

【動画】頭の先から尾の先まで白! 珍しい白いウミヘビ、京大白浜水族館で展示

白いモヨウモンガラドオシ=和歌山県白浜町で
白いモヨウモンガラドオシ=和歌山県白浜町で
 和歌山県白浜町の京都大学白浜水族館は、館内の水槽で白いウミヘビの展示を始めた。串本沖で採集された魚類のウミヘビの仲間「モヨウモンガラドオシ」(体長約80センチ)で、同館が白い個体を確認や展示するのは初めて。「自然界では、白い体は外敵に見つかりやすいため、この大きさまで成長したものが見つかるのはとても珍しい」と話している。

 同館によると、モヨウモンガラドオシは、ウナギやウツボの仲間。通常は黄色の体に黒の斑紋が並ぶが、展示している個体は、頭の先から尾の先まで白い。瞳孔が黒いため、アルビノではなく白変種と呼ばれるものという。何らかの理由で体を白くする遺伝情報が強く現れ、色素が減少したため、体が白くなったと思われる。

 この個体は、みなべ町堺の漁師、山本真弘さん(63)が3月に採集した。水族館が引き取った際、少し弱っていたため、バックヤードで様子を見て、20日に展示を始めた。

 山本さんによると、串本町田並沖の深さ30~40メートルで、ウツボやカサゴを狙ったはえ縄漁をしていた時に掛かった。「形を見てモヨウモンガラドオシであることは分かったが、白いのを見るのは初めてだった」と話している。はえ縄漁でモヨウモンガラドオシが掛かることはよくあるという。水族館では、山本さんが採集した通常の色のモヨウモンガラドオシもウツボと一緒に展示している。

 モヨウモンガラドオシは、日本では伊豆半島、南の太平洋沿岸、伊豆諸島、小笠原諸島に生息している。海外では、インド洋や太平洋に分布する。夜行性で、普段は泥や砂の中に身を隠し、顔だけ出しているという。

 同館によると、ウミヘビと呼ばれるものには、魚類と爬虫(はちゅう)類がある。爬虫類のウミヘビは、陸上に生息するヘビと同じ姿形をしている。魚類のウミヘビは、ヘビのようなうろこがなく、ひれがあり、えら呼吸をする。

 水族館の営業時間は午前9時~午後5時。入館料は高校生以上600円、小中学生200円、未就学児無料。年中無休。

 問い合わせは水族館(0739・42・3515)へ。