和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

健康マージャン活発に 認知症予防教室きっかけにサークル、和歌山

健康マージャンを楽しむサークルのメンバー(13日、和歌山県みなべ町谷口で)
健康マージャンを楽しむサークルのメンバー(13日、和歌山県みなべ町谷口で)
 和歌山県みなべ町で1~3月に開かれた認知症予防教室をきっかけに、「健康マージャン」のサークルが二つできた。いずれも 今週から活動を始め、メンバーは互いに教え合うなどして和気あいあいと楽しんでいる。


 教室は同町谷口の町生涯学習センターで計10回開かれた。受講したのは65歳以上の18人。そのうち女性は8人で、初心者も8人。残りの人もほとんどが若い頃にやった程度だった。教室ではベテランに教わって、牌の字の読み方から始まり、ルールや役を覚え、実戦も体験した。

 参加者のほとんどが全回参加するほどの人気ぶり。終了後には「久しぶりにマージャンをして脳トレができた。知り合いとも出会えてよかった」「この年になっての勉強はとても楽しい」「牌を握った時、40代に戻ったような気がした」「時間がたつのを忘れて熱中した」といった声が聞かれた。

 二つのサークルは、毎週月曜にみなべ町芝の町社会福祉センター「はあと館」で開く「ニコニコサークル」と、毎週木曜に町生涯学習センターで開く「ジャンサークル」。いずれも「賭けない、(酒を)飲まない、(たばこを)吸わない」を守って、ゲームを楽しむ。

 ジャンサークルには初日の13日、16人が参加した。そのうち1人は教室に通っていなかった女性で、受講した夫に誘われて参加した。

 参加者は、経験の程度によって四つの卓に分かれた。男女が交じる卓もあり、「ちょっと考える時間おくれ」などと言って、せかせかとせずに和やかな雰囲気で楽しんでいた。

 町地域包括支援センターによると、認知症予防や健康維持のために高齢者が一緒に体操や会話を楽しむサークルは、町内各地でつくられている。昨年には連想ゲームやフットマッサージなどをする「いきいき脳トレサークル」も始まった。健康マージャンも指先を使い、頭脳ゲームといわれることから認知症予防や交流が期待できる。高齢者の健康と福祉の全国大会「ねんりんピック」にも囲碁や将棋とともに種目に入っており、人気が出そうだという。

 マージャンはやったことがなかったという武田敬子さん(70)=みなべ町芝=は「女性だから行きづらいと思ったが、来てよかった。初心者が多く、一緒に教えてもらいながら楽しんでいる。知り合いもできてよかった」。糸川昭三さん(72)=同町晩稲=は「上手、下手関係なしに楽しめ、男女が交じって前向きに取り組んでいる。みなべ町でも、もっと広まればと思う」と話していた。