和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

健康マージャン楽しむ 認知症予防でみなべの高齢者

牌を使ってゲームの流れを覚える参加者(19日、和歌山県みなべ町谷口で)
牌を使ってゲームの流れを覚える参加者(19日、和歌山県みなべ町谷口で)
 「健康マージャン」を取り入れた認知症予防教室(和歌山県みなべ町地域包括支援センター主催)の第1回が19日、同町谷口の町生涯学習センターであった。町内の65歳以上の男女計17人が参加し、基本から学んだ。牌(パイ)の字の読み方に苦労しながらも、和気あいあいと楽しんでいた。


 健康マージャンは「賭けない、(酒を)飲まない、(たばこを)吸わない」を守り、ゲームを純粋に健康的に楽しむのが目的。指先を使い、頭脳ゲームといわれることから認知症予防が期待でき、コミュニケーションを図ることも注目され、とりわけ女性に人気だという。町民から開催を望む声があったことから、同センターが初めて認知症予防教室に取り入れた。

 募集では定員12人だったが、17人から応募があり、卓を増やして対応した。年齢は70代が多く、最高齢は84歳。女性は8人。初心者も8人で、残りの人もほとんどが学生や若い頃にやったぐらいだった。

 教室では、町社会福祉協議会常務理事でマージャン歴30年以上という川口富士夫さん(65)が指導役を務めた。参加者が自己紹介をした後、カードを使って牌の字の読み方を教わった。初心者にとっては聞き慣れない言葉で、カードに書き入れながら覚えた。

 その後、牌を使って説明を聞き、ゲームの流れを覚えた。経験者が初心者にアドバイスするなど、和やかな雰囲気となり、習う人も教える人も楽しそうにしていた。参加者は自宅で学べるようにと、テキストやカードを持ち帰った。

 夫婦で参加した同町山内の田中満智子さん(80)は「以前、きょうだいでやったことがある。認知症予防になればと久しぶりにやってみたくなり参加した」、同町滝の森村倶幸さん(80)は「友達ができればと思って参加した。久しぶりにやって楽しかった」と喜んでいた。

 教室は今後、3月30日まで9回予定しており、ルールや役などを覚え、実戦をして最後に大会を開く。町地域包括支援センターの担当者は「時間があっという間に過ぎたという人や、夫や友達を誘いたいという人などがいて、好評だった。この教室をきっかけにサークルができ、新たな通いの場となればと思う」と話していた。