和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

全国のかつお節商品一堂に 発祥の地、印南の観光交流施設

各地のかつお節商品などを集め、パネルでかつお節の歴史も紹介しているコーナー(和歌山県印南町印南で)
各地のかつお節商品などを集め、パネルでかつお節の歴史も紹介しているコーナー(和歌山県印南町印南で)
 和歌山県印南町印南、印南漁港の観光交流施設「かえるの港」にある「産直市場なごみ」は、全国のかつお節ゆかりの地から商品を集めたり、かつお節の歴史をパネルで紹介したりして、同町が発祥とされるかつお節をPRするコーナーを設けた。


 かえるの港は本年度、飲食や物販の施設であるとともに、同町の情報発信拠点としても位置付けて開業した。このほど施設内にある産直店舗のスタッフが、全国のかつお節ゆかりの地を巡ってそれぞれ商品づくりの現場を視察。薦めたい商品を選び、10月から店の一画にコーナーを設けて並べた。

 かつお節やなまり節(生節)、ふりかけといったご飯のお供や調味料、スナック菓子、おかき、かつおの塩蔵品である「潮鰹」を活用したアイスクリームなどがある。食べ物以外に本格的なかつお節削り器もある。

 かつお節の歴史も紹介している。同町でかつお節の歴史に関する調査や顕彰事業に取り組む町文化協会の協力で、パネルを作製。かつお節の開発や全国への伝授に携わった人物を紹介したり、そういった人たちが活躍した高知や鹿児島、千葉、静岡を地図上で紹介したりしている。

 産直市場なごみの担当者は「各地でこだわりを持っている商品を集めているので、商品を通じてかつお節の奥深さに触れてもらいたい」と話している。今のところ町内で製造しているかつお節製品はないが、新たに開発する動きもあり、いずれPRに貢献したいという。

 産直市場なごみの営業時間は午前9時~午後5時。