和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年07月13日(土)

【動画】皆既月食、橋杭岩と共演 442年ぶり天文ショーも

串本町にある国の名勝・天然記念物「橋杭岩」の上で皆既月食へと変化した月(8日午後5時23分から3分間隔で撮影した月を合成)
串本町にある国の名勝・天然記念物「橋杭岩」の上で皆既月食へと変化した月(8日午後5時23分から3分間隔で撮影した月を合成)
皆既食となり、赤銅色に染まった月
(8日午後8時20分、串本町くじの川で)
皆既食となり、赤銅色に染まった月 (8日午後8時20分、串本町くじの川で)
 月が地球の影に完全に入り込み、「赤銅色(しゃくどういろ)」に染まる皆既月食が8日夜、和歌山県紀南地方の各地でも観測された。本州最南端の串本町では国の名勝・天然記念物「橋杭岩」(串本町くじの川)との共演を撮影しようと、多くの天文や写真の愛好者が来訪。442年ぶりという「天文ショー」もあり、訪れた人たちを魅了した。

 皆既月食は、太陽と地球、月が一直線に並んで起きる現象。月が地球の影に入っているが、太陽の光が地球の大気で散乱、屈折し、散乱されにくい赤い光が届くため、月は真っ暗でなく赤銅色に見える。

 国立天文台によると、午後6時9分から丸い月の一部が欠け始め、7時16分から8時42分までの1時間半近く、月全体が地球の影に隠される「皆既食」となった。

 今回は、月が惑星の手前を横切るために、月によって惑星が隠される「惑星食」も同時に発生。月が天王星を隠す「天王星食」が起こり、皆既食中の月に天王星が隠れた。皆既食中に惑星食が起こるのは大変珍しく、前回、皆既食中に惑星食が起こったのは安土桃山時代の1580年7月26日で、次回は2344年7月26日という。

 橋杭岩のそばにある道の駅「くしもと橋杭岩」ではこの日、神秘的な天文ショーを楽しもうと日没前から三脚がずらりと並んだ。

 大きな天体望遠鏡などを使って撮影していた上富田町南紀の台の天文愛好者、真砂礼宏さん(64)は「今回は天王星食もあるので楽しみにしていた。好天に恵まれた皆既月食を見られたのは11年ぶりで、久しぶりに堪能することができた」と喜んでいた。

 日本全国で見ることのできた皆既月食は21年5月26日以来。次回は25年9月8日という。