和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

【動画】グランプリに新宮市の山際さん 串本町観光フォトコン

グランプリを受賞した山際實さんの作品「太古の造型」
グランプリを受賞した山際實さんの作品「太古の造型」
田嶋勝正町長(右)から表彰状を受ける山際實さん=和歌山県串本町サンゴ台で
田嶋勝正町長(右)から表彰状を受ける山際實さん=和歌山県串本町サンゴ台で
 和歌山県串本町は14日、町の観光PRのため募集していた本年度の観光フォトコンテストの審査結果を発表した。グランプリに、橋杭岩付近に現れた砂紋を撮影した新宮市新宮、山際實さん(81)の作品「太古の造型」を選んだ。山際さんは「思い描いた砂紋を撮るため9年待った。念願がかない、うれしい」と喜びを語った。


 町の観光カレンダーやパンフレットなどに活用する写真を募るコンテストで、2011年度に始めた。本年度は県内外の64人から222点の応募があった。田嶋勝正町長や写真家の照井壮平さん(和歌山市)ら4人がこのほど、グランプリなど17点を選んだ。

 14日は同町サンゴ台の町役場で、町産業課の担当職員が入賞者を発表。その後、グランプリ受賞者の表彰式があり、田嶋町長が山際さんに表彰状を手渡した。田嶋町長が「橋杭岩は南紀熊野ジオパークを象徴するジオサイト。そこにこんな表情もあったのかと思った。多いにPRになる」と話すと、山際さんは「今後もいろんな橋杭岩を発信できれば。体力の続く限り撮影に通いたい」と笑顔で応えた。

 山際さんは写真歴21年。還暦の祝いに家族からカメラを贈られたのが始まり。運動会などを撮っていたが、その後、自然を被写体にした撮影に注力。19年度にも星空の橋杭岩を撮影し、同コンテストでグランプリを受賞した。

 「太古の造型」は8月の夜、干潮時に橋杭岩付近の岩場に下り、カメラを地面すれすれに構えて撮影。「岩場に砂紋が現れることは少なく、私の場合、条件のそろった砂紋に出合うまで9年かかった」という。

 入賞、入選作品は今月中にも同町くじの川の道の駅「くしもと橋杭岩」の2階に展示する予定。

 グランプリ以外の入賞、入選は次の皆さん。

 【準グランプリ】「激闘」(山本正治)、「蒼い帳」(小阪享志)

 【審査員賞】「朝日の中を群れながら」(西浦敏充)、「さようならエクスプレス銀河ありがとう」(横溝行弘)

 【ユニーク特別賞】「丸い惑星」(野尻勝大)、「ロケットに乗って」(高橋秀幸)

 【入選】「早春の樫野崎」(吉田正洋)、「岬はクラシック気分」(土山倫子)、「森の妖精シイノトモシビダケ」(鈴木文代)、「水のドレス」(福村成哉)、「カヌーで夜明を待つ」(大竹武)、「星回るタワー」(権神貞夫)、「残照を楽しむ」(井上澄男)、「のぞき見」(鈴木里司)、「ダルマ朝日」(北順夫)、「BIG WAVE ROCK」(長谷洋)