和歌山県田辺市の神島高校出身で、日本写真映像専門学校（大阪市）２年の岡﨑ひなたさん（１９）が、若手写真家の登竜門とされる公募展「第２５回　１＿ＷＡＬＬ（ワン　ウォール）」でグランプリに選ばれた。３００人以上の応募があった。

　リクルートホールディングス（本社・東京都）運営のギャラリー「ガーディアン・ガーデン」が企画する個展開催の権利を懸けた公募展で、今年が最後の開催。岡﨑さんは来年の個展開催の権利と制作費３０万円を獲得した。

　岡﨑さんの作品名は「水面にカゲロウ」。近代化が進む中、私たちの中にある忘れてはいけないものをもう一度見直す必要があるのではないかと問いかけている。地元に向き合い撮影した。

　「１＿ＷＡＬＬ」展はポートフォリオ（作品集）データによる１次審査、１対１で審査員と対話する２次審査を通過した５人が、「ガーディアン・ガーデン」で１人１壁面を使って作品を発表するグループ展。会期中に一般見学者にも公開で最終審査会があった。

　岡﨑さんは「高校時代から挑戦したかった公募展。最後にグランプリを取れてうれしい。１対１の審査は緊張したが、私の話より、写真を通じ思いが伝わったと感じた。来場者の反応も良かった。今後も写真制作を続けたい」と話した。

　岡﨑さんは神島高校写真部時代に、「第２６回写真甲子園」で優勝し、大会史上初の３連覇に貢献。「第４２回よみうり写真大賞」中高生フォト部門で大賞、県高校総合文化祭の写真部門でも特選第一席に選ばれた。

■１７日まで作品展

　岡﨑さんを含むファイナリスト５人の作品は、「ガーディアン・ガーデン」（東京都中央区銀座　ヒューリック銀座７丁目ビル）で１７日まで展示している。午前１１時～午後７時。日曜休館。入場無料。

　グランプリ受賞による岡﨑さんの個展は来年４～６月に開催予定。