和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

BA・5宣言「役に立たない」 和歌山県知事が批判

和歌山県庁
和歌山県庁
 和歌山県の仁坂吉伸知事は4日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府が打ち出した都道府県独自の判断で出す「BA・5対策強化宣言」について「何の役にも立たないので宣言はしない」と明言した。

 「宣言」はBA・5の感染拡大を抑制するため、病床使用率が50%超や医療機関の負担が大きい場合などに都道府県が出せる。ワクチンの早期接種や、高齢者や基礎疾患がある人に混雑した場所への外出を控えるよう呼びかけるなどの内容。国が都道府県に感染防止対策を指導、助言したり、職員を派遣したりする。

 仁坂知事は「宣言をしたところでどうなるか。政府の専門家が県にお越しになる。はっきり言って邪魔。やってもしょうがない」と強調した。「医療関係者が献身的に対応し、多くのことで無理をしてくれている。コロナ病床ではない別の病棟にもしわ寄せが来ている」とし、医療保健関係の負担軽減のため「仮にそういう所にたくさんのお金をあげると言われれば、喜んで宣言する」と話した。

 また、県民の県内旅行費用を補助する「わかやまリフレッシュプランS」事業を継続するかどうかについては「しばらく様子をみたいが、楽観的になっていいわけでもない。本当に悩ましい」と述べた。