コロナ禍で売上高2年連続減少 田辺市熊野ツーリズムビューロー
和歌山県の田辺市熊野ツーリズムビューローの2021年度旅行事業売上高は6286万円(前年度比12・1%減)だった。コロナ禍前の19年度比では4億5894万円(87・9%)の減少と厳しい状況が続いている。一方で回復の兆しも見え始めており、22年度は引き続き国内需要を呼び起こしながら、外国人観光客の受け入れ再開に向けて取り組んでいくという。
ビューローが6月30日に開いた総会で報告した。
全体の売上高のうち、97%が国内客。取り扱い人数は世界12カ国(日本含む)4097人で、19年度の世界72カ国1万4623人から大幅に減少した。国内客は3957人、海外客は140人で、海外客もほとんどが国内在住者だった。
ビューローは06年、市内にある五つの観光協会で構成する団体として設立。10年からは現地発の旅行商品を企画販売する「着地型旅行業」に取り組んでいる。
コロナ禍に見舞われるまでは主に欧米豪の個人旅行客を対象にしたプロモーションを展開し、世界遺産「熊野古道」に多くの外国人観光客を誘客。旅行事業売上高は19年度、過去最高の5億2181万円となっていた。
コロナ禍以降は、国内需要の掘り起こしに力を入れるよう方針を転換。熊野の森を体感する「森林環境教育」など、新たな旅行商品の開発に乗り出している。
また、今年3月には同じく田辺市に本拠を置くまちづくり会社「南紀みらい」と包括業務連携協定を締結。財政と人材の両面で協力し合いながら、熊野古道をはじめとする山間部エリアと田辺湾エリアを結んだ地域全体の活性化事業に取り組んでいる。
外国人観光客については、国が今年6月からツアー客に限定する形で受け入れを再開しており、今後は本格的な回復に向けた準備も進めていくという。
多田稔子会長は「まだまだ予断を許さない状況だが、ようやく明るい兆しが見えてきた。これからも社会の変化に俊敏に対応し、持続可能な組織づくり、地域づくりに取り組んでいきたい」と話している。
ビューローが6月30日に開いた総会で報告した。
全体の売上高のうち、97%が国内客。取り扱い人数は世界12カ国(日本含む)4097人で、19年度の世界72カ国1万4623人から大幅に減少した。国内客は3957人、海外客は140人で、海外客もほとんどが国内在住者だった。
ビューローは06年、市内にある五つの観光協会で構成する団体として設立。10年からは現地発の旅行商品を企画販売する「着地型旅行業」に取り組んでいる。
コロナ禍に見舞われるまでは主に欧米豪の個人旅行客を対象にしたプロモーションを展開し、世界遺産「熊野古道」に多くの外国人観光客を誘客。旅行事業売上高は19年度、過去最高の5億2181万円となっていた。
コロナ禍以降は、国内需要の掘り起こしに力を入れるよう方針を転換。熊野の森を体感する「森林環境教育」など、新たな旅行商品の開発に乗り出している。
また、今年3月には同じく田辺市に本拠を置くまちづくり会社「南紀みらい」と包括業務連携協定を締結。財政と人材の両面で協力し合いながら、熊野古道をはじめとする山間部エリアと田辺湾エリアを結んだ地域全体の活性化事業に取り組んでいる。
外国人観光客については、国が今年6月からツアー客に限定する形で受け入れを再開しており、今後は本格的な回復に向けた準備も進めていくという。
多田稔子会長は「まだまだ予断を許さない状況だが、ようやく明るい兆しが見えてきた。これからも社会の変化に俊敏に対応し、持続可能な組織づくり、地域づくりに取り組んでいきたい」と話している。