和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

土砂崩れの復旧作業急ピッチ 和歌山県串本町、通行止めの国道42号

急ピッチで復旧作業が進められている土砂崩れの発生現場(27日午前5時41分、和歌山県串本町串本で)
急ピッチで復旧作業が進められている土砂崩れの発生現場(27日午前5時41分、和歌山県串本町串本で)
地図・串本土砂崩れ
地図・串本土砂崩れ
 和歌山県串本町串本で26日午後6時50分ごろ、国道42号沿いののり面が崩れた。国土交通省は通行止めにし、急ピッチで復旧作業を進めているが、27日正午現在、規制解除の見込みは立っていない。


 紀南河川国道事務所(田辺市中万呂)によると、のり面が崩れたのは、串本小学校の近くで行われている歩道設置工事の現場。土砂は約20メートルにわたって仮設防護柵をなぎ倒し、国道をふさいだ。人や車両は巻き込まれていない。26日午前には雨が降っていた。新宮署によると、車で現場を通りかかった男性から午後6時49分に110番通報があった。

 この影響で、串本町は27日、同町サンゴ台の串本町役場と和深地区を結ぶ町コミュニティバスの和深線を始発から運休にした。

 現場では復旧作業が夜通し進められ、27日早朝には、道をふさいでいた土砂の多くが撤去された。

 作業を見守っていた地元の女性(55)は26日午後6時半過ぎ、同町有田に母親を送るためこの道を通ったが、その帰りには通行止めになっていた。「もう少し通る時間が遅ければと思うと怖かった。迂回(うかい)すると結構時間がかかるので、なるべく早く通れるようにしてほしい」と話した。

 近くに住む女性(61)も「昨日は朝方にすごく雷が鳴って雨が降ったので、緩んでいた地盤が崩れたのではないか。人が巻き込まれなかったのが不幸中の幸い。昨晩は土砂が山のようになっていたので、復旧作業の早さに驚いている」と話していた。

 田辺市方面からは、高富交差点(串本町高富)から国道371号に入り、古座川町内の県道を経て国道42号の西向交差点(同町西向)や堂道橋交差点(同町田原)に抜けるルートを迂回路としている。