こんな所に同人誌 中辺路の古道沿いで即売会人気、和歌山県田辺市
熊野古道中辺路沿いで開催されている同人誌販売会が人気を集めている。同種のイベントは全国各地で開催されているが、これだけ駅から離れ、公共施設でもない山中では珍しいという。なぜ、ここに漫画愛好者が集まるのか。
会場は和歌山県田辺市中辺路町近露にあるN.S.カフェ(塩谷和人店主)。ゲストハウスと併設して2022年にオープンし、軽食のほか、駄菓子、焼き鳥も提供する。店内には漫画がずらりと並ぶ。同人誌販売会は2月と8月の年2回開いている。
熊野古道の繁忙期は春と秋。店主の塩谷さん(46)は「閑散期に人を呼び込む方策はないか」と、常連客の漫画愛好者と話していたところ、地方でも同人誌販売会が広まっていると話題になり、「ここでもできるのではないか」と考えた。
いきなりのイベント開催は難しいと、カフェで同人誌の委託販売を始めたところ、熊野古道を訪れる外国人客らに好評で、想像以上の反響があった。
SNSで呼びかけ、23年2月に第1回の同人誌販売会を開催したところ、全国から16サークルの出展があり、多くの漫画愛好者が集まった。これまで北海道から九州まで、全国から参加がある。
2月23日にあった第5回の即売会には31サークルが参加。鳥辺葵のペンネームで活動する横浜市の男性(28)は「同人誌を委託販売したことがきっかけで、イベントに参加するようになった。今回で2回目。前日に奈良県の天川村に宿泊するなど、旅行を兼ねて参加できるのが面白い」と話した。
塩谷さんはかつて漫画家を目指して上京したが挫折し、36歳で出身の和歌山市に帰ってきた。その後、会社員などを経て、古道沿いで新たな仕事を始めた。「人が集まらなくても、常連の漫画愛好者とイベントは開くつもりだった。一度は筆を折った漫画も熱がよみがえった。これからも年2回のイベントを継続していき、さまざまな交流を生み出したい」と話す。
■「野中の獅子舞」披露も
この日は、地元の近野獅子舞団が、約700年の歴史があるとされる県指定無形民俗文化財「野中の獅子舞」を披露し、交流する場面もあった。
会場は和歌山県田辺市中辺路町近露にあるN.S.カフェ(塩谷和人店主)。ゲストハウスと併設して2022年にオープンし、軽食のほか、駄菓子、焼き鳥も提供する。店内には漫画がずらりと並ぶ。同人誌販売会は2月と8月の年2回開いている。
熊野古道の繁忙期は春と秋。店主の塩谷さん(46)は「閑散期に人を呼び込む方策はないか」と、常連客の漫画愛好者と話していたところ、地方でも同人誌販売会が広まっていると話題になり、「ここでもできるのではないか」と考えた。
いきなりのイベント開催は難しいと、カフェで同人誌の委託販売を始めたところ、熊野古道を訪れる外国人客らに好評で、想像以上の反響があった。
SNSで呼びかけ、23年2月に第1回の同人誌販売会を開催したところ、全国から16サークルの出展があり、多くの漫画愛好者が集まった。これまで北海道から九州まで、全国から参加がある。
2月23日にあった第5回の即売会には31サークルが参加。鳥辺葵のペンネームで活動する横浜市の男性(28)は「同人誌を委託販売したことがきっかけで、イベントに参加するようになった。今回で2回目。前日に奈良県の天川村に宿泊するなど、旅行を兼ねて参加できるのが面白い」と話した。
塩谷さんはかつて漫画家を目指して上京したが挫折し、36歳で出身の和歌山市に帰ってきた。その後、会社員などを経て、古道沿いで新たな仕事を始めた。「人が集まらなくても、常連の漫画愛好者とイベントは開くつもりだった。一度は筆を折った漫画も熱がよみがえった。これからも年2回のイベントを継続していき、さまざまな交流を生み出したい」と話す。
■「野中の獅子舞」披露も
この日は、地元の近野獅子舞団が、約700年の歴史があるとされる県指定無形民俗文化財「野中の獅子舞」を披露し、交流する場面もあった。