高齢者への虐待、過去最多 20年度県内コロナ禍影響か
和歌山県内で2020年度に高齢者が家族ら養護者から虐待を受けた件数が176件、虐待を受けた人数は177人、市町村への相談や通報件数は307件で、いずれも調査を始めた06年度以来、過去最多となった。県は一因として、コロナ禍の外出自粛で要介護者と一緒に過ごす時間が増え、ストレスや介護疲れが重なったことが影響した可能性も考えられるとしている。
厚生労働省が毎年、法律に基づいて全国調査しており、県が県内分を公表した。虐待と判断した件数、被虐待者数、相談・通報件数は、いずれも過去最多だった17年度の154件、163人、261件を上回った。
虐待の種別(重複あり)は殴る蹴るなどの「身体的」が129件、暴言などの「心理的」が59件、食事を与えないなどの「介護等放棄」が25件、貯金を自分のものにするなどの「経済的」が16件。「性的」はなかった。
深刻度は5段階のうち「3」に相当する「生命・身体・生活に著しい影響」が最も多い87人。次いで「2」が32人、「1」が27人、「4」が18人で、最も重い「5」に相当する「生命・身体・生活に関する重大な危険」も13人いた。
虐待者(重複あり)は、実の息子が76人で、最多の4割を占めた。次いで、夫50人、実の娘28人、妻14人、兄弟姉妹と孫が各6人、息子の配偶者が3人などだった。
虐待者との同居の有無については、虐待者と2人暮らしが半数の95人、虐待者や他の家族と同居が3割の59人、残りの23人は虐待者と別居だった。
被虐待者は女性が7割以上の136人、男性が41人。要介護状態については約半数の94人が要支援・要介護の認定を受けている人だった。
県は介護にストレスや悩みがある人は市町村や地域包括支援センターなどに相談するよう呼び掛けている。
■施設従事者からも最多 虐待、相談通報件数
養介護施設従事者による虐待については、市町村に相談や通報があった件数が34件。このうち、虐待の事実があると認めたのは10件。いずれも過去最多だった。被虐待者数は過去2番目に多い9人だった。
被虐待者は女性6人、男性3人。虐待の種別(重複あり)は身体的が9件、心理的が3件だった。深刻度は5段階のうち「3」は3人、「2」は1人、「1」は5人で、「4」以上はなかった。
虐待があった施設は特別養護老人ホームが4件、有料老人ホームが3件など。虐待者は介護職が11人で、管理職2人、施設長も1人いた。
厚生労働省が毎年、法律に基づいて全国調査しており、県が県内分を公表した。虐待と判断した件数、被虐待者数、相談・通報件数は、いずれも過去最多だった17年度の154件、163人、261件を上回った。
虐待の種別(重複あり)は殴る蹴るなどの「身体的」が129件、暴言などの「心理的」が59件、食事を与えないなどの「介護等放棄」が25件、貯金を自分のものにするなどの「経済的」が16件。「性的」はなかった。
深刻度は5段階のうち「3」に相当する「生命・身体・生活に著しい影響」が最も多い87人。次いで「2」が32人、「1」が27人、「4」が18人で、最も重い「5」に相当する「生命・身体・生活に関する重大な危険」も13人いた。
虐待者(重複あり)は、実の息子が76人で、最多の4割を占めた。次いで、夫50人、実の娘28人、妻14人、兄弟姉妹と孫が各6人、息子の配偶者が3人などだった。
虐待者との同居の有無については、虐待者と2人暮らしが半数の95人、虐待者や他の家族と同居が3割の59人、残りの23人は虐待者と別居だった。
被虐待者は女性が7割以上の136人、男性が41人。要介護状態については約半数の94人が要支援・要介護の認定を受けている人だった。
県は介護にストレスや悩みがある人は市町村や地域包括支援センターなどに相談するよう呼び掛けている。
■施設従事者からも最多 虐待、相談通報件数
養介護施設従事者による虐待については、市町村に相談や通報があった件数が34件。このうち、虐待の事実があると認めたのは10件。いずれも過去最多だった。被虐待者数は過去2番目に多い9人だった。
被虐待者は女性6人、男性3人。虐待の種別(重複あり)は身体的が9件、心理的が3件だった。深刻度は5段階のうち「3」は3人、「2」は1人、「1」は5人で、「4」以上はなかった。
虐待があった施設は特別養護老人ホームが4件、有料老人ホームが3件など。虐待者は介護職が11人で、管理職2人、施設長も1人いた。