和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

すさみ、古座川に新拠点 Eバイク片道レンタル、紀南で4カ所に

Eバイクの片道レンタルができる拠点の一つとなっている、サイクルステーション「KMICH(クミッチ)」(和歌山県上富田町朝来で)
Eバイクの片道レンタルができる拠点の一つとなっている、サイクルステーション「KMICH(クミッチ)」(和歌山県上富田町朝来で)
 和歌山県上富田町を拠点に地域の活性化を目指す一般社団法人「紀州くちくまの未来創造機構」は、電動アシスト付き自転車(Eバイク)の片道レンタルができる新たな拠点をすさみ町と古座川町に設けた。これまでの上富田町と白浜町に加えて拠点が計4カ所となり、機構は「距離や目的地など、Eバイクを使ったサイクリングの楽しみ方の幅が広がる」と期待している。


 新たに拠点となるのは、すさみ町周参見の観光案内所「フロント110」と古座川町池野山の道の駅「虫喰岩」。これまでは上富田町朝来のサイクルステーション「KMICH(クミッチ)」と白浜町の南紀白浜空港の2カ所で実施していた。拠点間ではレンタルした自転車を貸出場所まで戻って返す必要がなくなるため、より自由度の高い旅行を楽しむことができるようになるという。

 機構は利便性の向上に向けて昨年10月からインターネットでEバイクの貸し出し予約ができるシステムを活用して「クミッチ」と白浜空港間で片道レンタルを実施。より広域で連携し、受け入れ側の体制を整えて対応の幅を広げようと、すさみ町と古座川町の観光協会などの協力を得て対象エリアを拡大した。

 ゆくゆくは熊野を一周するサイクリングコース『クマイチ』に沿ったエリアでの拠点の増加も目指すという。「紀州くちくまの未来創造機構」自転車ツーリズムチームのリーダー、瀬戸陽子さん(53)は「同じ景色でも、車と自転車では印象はがらりと変わる。Eバイクによる好循環を広いエリアに波及させ、紀南に来たお客さんの周遊にもつなげられたら」と話している。

 利用コースは10パターンあり、「フロント110」と道の駅「虫喰岩」は、それぞれクミッチと白浜空港間で片道でのレンタルが可能。片道で利用する場合は、レンタル料とは別途、距離に応じて料金がかかる。

 オンライン予約は利用日の2日前まで受け付けるが、各日先着。予約はサイト(https://kmich.jp)、問い合わせはメール(support@kmich.jp)で、それぞれ受け付けている。