和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年05月13日(火)

世耕氏「救済しっかりする」 農作物ひょう害視察、和歌山県みなべ・田辺

農家の説明を聞き、ひょうで傷が付いた梅の実を見る世耕弘成衆院議員(手前左から2人目)=16日、和歌山県みなべ町山内で
農家の説明を聞き、ひょうで傷が付いた梅の実を見る世耕弘成衆院議員(手前左から2人目)=16日、和歌山県みなべ町山内で
 和歌山県のみなべ町や田辺市でひょうが相次いで降り、梅やウスイエンドウなどに傷が付くなどの被害が出たのを受け、世耕弘成衆院議員が16日、みなべ町内の被害を受けた畑を視察した。農家から状況を聞き、被害救済に向けた取り組みを速やかに進めたいとの考えを示した。

 山内と東本庄の梅畑を訪れ、県農林水産部の川尾尚史部長や山本秀平町長、農家やJA関係者などが立ち会った。農家は、ひょうが降った時の写真や畑の傷が付いた梅の実を見せて、経営や地域産業への打撃を訴えた。

 西岩代の農家、中早大輔さん(43)は「地域は梅産業で成り立っている。コスト高で苦しい上にひょう被害を受けたが、農業は続けていかなければいけない。経営を継続するための支援をお願いしたい」、西本庄の農家、井口春平さん(36)も「着果も少なく、経営的にかなり厳しい。何度もひょうが降って耕作意欲もそがれる。加工業者も原料不足で苦しい状況で、何か手だてがあれば」などと語った。

 世耕氏は「被害の多さに驚いた。梅は日本の食文化にとっても重要。この被害救済をしっかりやって、農家が持続可能な状況にしないといけないという思いを強くした。全力でいろんな方策を考えたい」と述べ、農林水産省と話し合うなど、支援に向けた取り組みを進める考えを示した。

 県の川尾農林水産部長は「被害の全容を踏まえ、JAや市町、関係者と協議し、支援策を検討していきたい」と語った。