任期満了に伴う和歌山県那智勝浦町長選挙（来年４月１９日告示、２４日投開票）に向け、現職の堀順一郎町長（６２）が１６日、新宮市内であった記者会見で立候補の方針を表明した。町長選には元町議の和泉行洋氏（５５）も立候補することを明らかにしている。

　堀氏は１９８７年、県に採用され、東牟婁振興局地域振興部長や参事を経て２０１８年の町長選に立候補し、無投票で初当選。現在１期目。

　会見では、１期目の実績として、避難場所の確保や消防署の高台移転といった防災対策をはじめ、出産祝い金や高校生の通学定期補助の新設、観光事業推進体制の再構築、町立温泉病院の健全運営化などに取り組んできたと説明した。

　その上で、２期目について「新型コロナによって、本当に困り、苦しんでいる人がいることを実感した。町民の小さい声、声なき声に耳を傾け、気持ちに寄り添う町政を進めたい」と抱負を語った。

　２期目に特に取り組みたい施策として、子育て環境整備の推進、町営バスなどで７５歳以上の運賃を無料化するなどの高齢者支援対策の充実、鳥獣害防止対策の拡充などを挙げた。