和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月18日(月)

ビジネス拠点施設を起工 南紀白浜空港展望広場内

神事で玉串を捧げる仁坂吉伸知事(1日、和歌山県白浜町才野で)
神事で玉串を捧げる仁坂吉伸知事(1日、和歌山県白浜町才野で)
施設の完成予想図
施設の完成予想図
 和歌山県白浜町才野の県有地「南紀白浜空港展望広場」(空港公園)内に整備されるビジネス拠点施設の起工式が1日、建設予定地であった。企業誘致の推進や地域振興のための施設で、オフィスや会議室、交流・商談スペースなどが設けられる。来年6月開業予定。

 空港公園(6280平方メートル)は、白浜空港に隣接する高台にある。県は空港が近いという利便性を生かし、この土地を活用したビジネス拠点施設を民設民営で整備しようと、今年2月に事業者を公募した。審査の結果、建設コンサルタント「オリエンタルコンサルタンツ」(東京都)と建設会社「淺川組」(和歌山市)の共同事業体が事業者に選定され、3月に県・白浜町と基本協定を結んだ。

 施設の敷地面積は駐車場などを含め約3千平方メートル。建物は平屋で床面積は約千平方メートル。紀州材を仕上げ材として使用し、木のぬくもりを感じられる空間にする。

 施設内はオフィス利用と一般利用のエリアに分ける。オフィスエリアにはオフィス7室とシェアスペース、一般エリアには個室・打ち合わせスペース、会議室などを設ける。北側の窓からは滑走路の眺望を楽しむことができる。

 オフィスに入居する企業だけでなく、ワーケーション(仕事と休暇を組み合わせた旅行)など短期ビジネスの利用者や地域住民による活用も想定している。

 太陽光発電パネルを設置し、エネルギー収支ゼロを目指すなど、環境に配慮した施設にする。事業費は約4億円。施設の運営もオリエンタルコンサルタンツと淺川組の共同事業体が担う。

 起工式には仁坂吉伸知事、井澗誠白浜町長、オリエンタルコンサルタンツの野崎秀則社長、淺川組の池内茂雄社長、南紀白浜エアポートの岡田信一郎社長ら関係者約30人が出席。神事を行い、工事の安全を祈願した。

 事業者を代表し、野崎社長は「企業、空港、地域などの多様な人に利用してもらえる快適な施設を造りたい。微力だが、地域活性化に貢献したい」とあいさつした。

 来賓の仁坂知事は「施設が完成し、どんどん人が集うようになれば、県や白浜町にとっても、大変良いこと」、続いて井澗白浜町長も「この施設に大きく期待している」と述べた。