和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月15日(金)

オンラインで新成人の集い 古座川町、コロナ禍で2年ぶり開催

オンラインで参加した新成人に祝辞を述べる西前啓市町長(15日、和歌山県古座川町高池で)
オンラインで参加した新成人に祝辞を述べる西前啓市町長(15日、和歌山県古座川町高池で)
オンラインで抱負を述べる新成人
オンラインで抱負を述べる新成人
 和歌山県古座川町の新成人を対象に毎年盆の時季に開催している「新成人の集い」が15日、同町高池の町中央公民館でオンラインを活用して開かれた。コロナ禍の影響で開催は2年ぶり。新成人6人が参加し、画面越しながらも節目の日を祝い合った。


 町公民館の主催。同町では毎年帰省しやすい盆に合わせて開催し、参加した新成人が涼しげな浴衣姿などで祝い合っているが、昨年はコロナ禍のために中止。今年は「人生で一度のことであり何とかできないか」と、初めてオンラインでの開催を計画し、新成人と連絡を取り合うなどして準備を進めていた。

 対象は2001年4月2日~02年4月1日に生まれた23(男13、女10)人で、このうち6(男4、女2)人が、自宅などからパソコンやスマートフォンで利用できるウェブ会議システムの「Zoom(ズーム)」を使って参加した。

 この日は、参加した新成人の姿が会場に映し出される中、主催者を代表し、高尾昌伸公民館長が式辞。「新型コロナウイルスの世界的な流行は社会の在り方や私たちの価値観を大きく変えた。人口減少や超高齢化に加えて、コロナ禍など、大きく変化する環境の中を生き抜いていかなくてはならない。しかし、変化の大きい時代は、チャンスの大きい時代でもある。若い皆さんには柔軟な発想力と実行力があり、自分の可能性を信じて力強く切り開いてください」と呼び掛けた。

 西前啓市町長は「これまで支えてくださった家族やお世話になった方々、仲間たちへの感謝の気持ちを忘れず、社会の一員としての自覚と責任を持ってご活躍を」、中道悟教育長も「新型コロナで活動が制限されているが、その中でも一日一日できることを見つけ大事にしてほしい」と祝いの言葉を贈った。

 小中学校時代の恩師からのメッセージが上映されたのに続き、新成人が一人一人、抱負を発表。「このような機会を設けていただきありがとうございます。大学では建築について学んでおり、いずれ古座川町の林業に関わることができればうれしい」(大屋咲歩さん)、「大学で学んだことを生かし、将来、食品開発に携わる仕事がしたいと思っており、古座川町にも何か還元できたら」(山口司恩さん)などと決意を述べた。

 最後に、串本町出身のシンガー・ソングライター、南努さんによるオンラインの記念コンサートもあった。対象の新成人には、記念品や町の特産品を届けるという。