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SNS型詐欺多発で注意呼びかけ 和歌山県警

SNS型投資詐欺の実際のやりとり。犯人からの最初のメッセージ(和歌山県警提供)
SNS型投資詐欺の実際のやりとり。犯人からの最初のメッセージ(和歌山県警提供)
 SNSで信頼関係をつくり、投資などを促して金をだまし取る「SNS型投資詐欺」や、恋愛感情を抱かせてだます「SNS型ロマンス詐欺」の被害が多発しており、和歌山県警が注意を呼びかけている。1~8月に県内で確認された被害は94件、計約7億5千万円に上る。


 「投資詐欺」は、SNSなどで著名人や投資家をかたって投資などに勧誘し、何度もメッセージをやりとりするなどして信用させ、金をだまし取る手口。県内の被害認知件数は65件、被害総額は約5億5千万円。被害者は和歌山市が32人、橋本市と白浜町が各7人など。14人が1千万円以上の被害に遭った。

 「ロマンス詐欺」はマッチングアプリなどを通じて被害者とつながり、恋愛感情や親近感を抱かせた上で、うその投資などに誘う。29件、約2億円の被害が届けられている。内訳は和歌山市が9人、田辺市6人などで、8人が1千万円以上の被害に遭った。

 いずれも被害者の年齢層は幅広く、複数回にわたって、犯人側に入金した人も多かった。

 県内の被害では投資を名目とした詐欺が7割以上を占める。投資名目では、指定のアプリを利用させ、利益が出ているように見せかけて信用させる事例が多い。

 このほか、「ネットショップ開設」など、簡単にもうかる副業を支援すると語ってだます手口なども確認されている。「ロマンス詐欺」では交際名目や生活費援助もある。

 入金方法は口座振り込みが8割近くを占めるほか、暗号資産や電子マネーなどもある。出金を申し出てもさまざまな理由で何度も入金させるという。

 県警は特殊詐欺被害防止専用の「ちょっと確認電話」(0120・508・878)を設けている。24時間対応で通話無料で相談できる。「誰でもだまされる可能性がある。詐欺と確信しなくても、おかしいと思えば電話してほしい」と呼びかけている。

■犯行使用のアプリ公表

 県警は投資名目の詐欺の犯行に使用された、出品元が明らかでないアプリとして「FXJP」「DRW―FX」「FirstsBEST」「LMTEX」「Daykicards」「WHITECOVE」「TRJITFVBD」「Ap cms」を公表した。

 この他にも存在するほか、正規の投資アプリを悪用した詐欺もあるという。アプリをダウンロードする際は、出品元をしっかり確認するよう呼びかけている。

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