和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

相次ぐ特殊詐欺、水際で防ぐ コンビニ店員らに感謝状、和歌山

上は感謝状を受けた(左から)尾本光司さん、潮好子さん、瀬﨑雅子さん=和歌山県警田辺署で。下は感謝状を受けた日置川郵便局の二上美喜子局長(中央)=和歌山県警白浜署で
上は感謝状を受けた(左から)尾本光司さん、潮好子さん、瀬﨑雅子さん=和歌山県警田辺署で。下は感謝状を受けた日置川郵便局の二上美喜子局長(中央)=和歌山県警白浜署で
 和歌山県警田辺署と白浜署がそれぞれ、特殊詐欺の被害を未然に防いだ紀南のコンビニエンスストア店員や郵便局員に感謝状を贈った。特殊詐欺の被害が後を絶たない。県警は「もうけ話を信用しないでほしい」と、繰り返し注意を呼びかけている。


 田辺署は6日、ローソン田辺内之浦北店(田辺市新庄町)の潮好子店長と瀬﨑雅子さん、ファミリーマート田辺つぶり坂店(同市湊)の尾本光司さんに感謝状を贈った。いずれも来店者が電子マネーカードの使い方や買い方を知らなかったことから購入理由を確認し、被害を未然に防いだ。

 署によると、潮さんと瀬﨑さんは1月2日午後3時ごろ、18万円分の電子マネーカードを購入しようと来店した50代の男性に購入理由を尋ねた。男性が「もう合計6万円送っている。最後に18万円送ってくれたら160万円振り込むと言われている」と説明したことから詐欺被害を疑い、購入を思いとどまらせて警察に通報した。

 尾本さんは1月13日午後6時ごろ、2万円分の電子マネーカードを購入しようと来店した70代の男性に購入理由を確認。「パソコンがウイルスにかかった」などと説明したため詐欺被害を疑い、警察に相談するよう説得した。

 潮さんは「警察から注意喚起をしてもらっていた。声をかけるのは勇気が要るが、水際で被害を防ぐことができてよかった」、尾本さんは「困っている人がいれば助けようと心がけている。男性を被害に遭わせるわけにはいかないと思った」と話した。

■白浜の郵便局でも

 白浜署は8日、日置川郵便局の二上美喜子局長に感謝状を贈った。

 署によると、1月22日午後0時半ごろ、80代の女性が郵便局を訪れて振り込み送金を申し出たが、振込先の名義人などが不確かだった。二上局長が事情を確認したところ、「お金を振り込んでサイトに登録すれば、配当金としていくらかもうけられると説明を受けた」などと説明したことから、警察に相談するよう説得した。

 二上局長は「送金の際は必ず声かけをするが、問題のないことがほとんど。まれな事例のため私が対応したが、日頃から声をかけて確認していた局員のおかげで被害を防ぐことができた」と話していた。



 県警は特殊詐欺被害防止専用の無料相談電話(0120・508・878=これは・わなや)を開設している。「電子マネーを買ってコードを送って」などと不審な電話やメールが来た場合、すぐに警察に相談するよう呼びかけている。

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