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過去最高の9億円超 返礼品にオリジナル曲、ふるさと納税、和歌山県白浜

返礼品でオリジナル曲を作るシンガーソングライターの古家学さん
返礼品でオリジナル曲を作るシンガーソングライターの古家学さん
 和歌山県白浜町への2024年度のふるさと納税は、過去最高の9億582万4千円(4万7662件)だった。23年度より寄付額で1億1834万2千円、件数で5854件増えた。返礼品は旅行商品が人気で、町を訪れる観光客の増加が期待される。本年度は町在住のシンガー・ソングライター古家学さんが寄付した人のために作った曲を返礼品にするなど、新たな取り組みを始める。


 町によると、24年度の寄付は仲介サイトなどを通じて全国からあり、地域別では、東京都を中心とした関東圏からが約50%、大阪府を中心とした関西圏からが約25%。残りの約25%が東海や中国地方などからだった。

 約750種類ある返礼品で、最も人気が高かったのが旅行クーポンで、全体の約40%を占めた。次いで梅関連商品などが続いた。

 寄付額、件数ともに増えている要因として、町は、ふるさと納税の市場が拡大していることに加え、返礼品の種類を増やすなど、地道な活動の成果が出たのではないかと分析している。

 ふるさと納税は、返礼品で約30%、サイト使用料で約10%などが差し引かれ、町で純粋に活用できる寄付金は約5割になる。

 寄付金の使い方は寄付者が、地域振興、福祉の充実など6種類から選べるが、毎年「指定なし(町長におまかせ)」が最も多くなっている。

 また、ふるさと納税とは別に、24年度の企業版ふるさと納税が8240万円と23年度に比べて7905万円上回った。件数は23年度と比べ3件増の7件だったが、大口の寄付があったために金額が大幅に増えた。

 ふるさと納税を担当する町総務課企画政策係の鳴尾豪係長は「本年度は目標金額の10億円を達成したい」と話している。

■返礼品にオリジナル曲
歌手の古家さん制作


 町はふるさと納税を増やそうと、古家さんが、寄付した人のためにオリジナル曲を制作する返礼品を新たに加えた。

 曲は、寄付者から話を聞いて、エピソードや気持ちを反映させて作る。歌詞制作に約1カ月、楽曲制作に約2カ月かかるという。

 完成した曲は、音源データとして届ける。希望があれば、古家さんのラジオ番組や町のコミュニティーFM放送(ビーチステーション)で流す。寄付額は50万円。

 町では、完成した曲を結婚記念日や誕生日のプレゼントにしたり、自分だけの応援ソングにしたりすることなどを提案している。

 古家さんは白浜町出身。1996年10月にシングル「朝焼けの少年」とアルバム「希望の明日」でメジャーデビューした。シングル「いつも君は泣いていた」は東ハト・キャラメルコーンのCMで使用された。2011年から拠点を和歌山県に移して活動している。

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