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熊野古道で観光学ぶ シルクロードの国から10人、JICA研修

JICAの研修で熊野本宮大社を訪れ、神職から説明を受ける参加者ら(和歌山県田辺市本宮町で)
JICAの研修で熊野本宮大社を訪れ、神職から説明を受ける参加者ら(和歌山県田辺市本宮町で)
 国土に「シルクロード」を有する中央アジア5カ国の観光関係者10人が19日、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されて20周年を迎えた和歌山県田辺市本宮町の熊野古道を歩いたり、熊野本宮大社を正式参拝したりした。

 日本の広域観光資源開発の先進事例について学ぶ国際協力機構(JICA)の研修。JICA関西センターが、和歌山大学国際観光学研究センターの協力で2023年度から取り組んでいる。ウズベキスタンとカザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタンの各国からそれぞれ2人が9月上旬に来日し、10月上旬まで研修を受けている。

 参加者は18~20日、熊野古道の要所を見学。19日には本宮町にある県世界遺産センターを見学した後、熊野古道の人気コースである発心門王子から熊野本宮大社までの約7キロを歩き、途中で道普請も体験した。

 タジキスタンから参加した国家公務員のニグマトゥロゾダ・ソルボンさん(26)は「皆で熊野古道を歩いたが、自然が豊かでとても美しかった。日本は観光インフラがすごく整っている。中央アジアではまだそんなに整っていないので、まずはそれを発展させたい」と話した。

 研修の調整役を務めている和大国際観光学研究センターの中元一恵・特命国際コーディネーター(56)は「中央アジアの5カ国は観光産業を発展させていこうとしているが、まず自分たちの持っている観光資源をしっかりと守った上で、各国が連携しながら地域の声を生かして発展させていってほしい」と話していた。
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