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自転車そのまま列車に乗れる サイクルトレイン1月から通年で、JR西きのくに線 和歌山

利便性向上のため、JR白浜駅に設置された階段スロープ(JR西日本和歌山支社提供)
利便性向上のため、JR白浜駅に設置された階段スロープ(JR西日本和歌山支社提供)
 JR西日本和歌山支社は19日、自転車を解体せずに追加料金なしで電車に持ち込めるサービス「サイクルトレイン」について、紀勢線新宮―和歌山駅間の運行を継続すると発表した。このうち御坊―和歌山駅間は実証実験区間だったが来年1月から通年実施に切り替える。


 サイクルトレインは2021年9月に新宮―紀伊田辺駅間で運行を開始した。その後、利用者の要望に応じる形で紀伊田辺―御坊駅間を追加。新宮―白浜駅間では特急「くろしお」の利用も可能にした。今年8月下旬からは御坊―和歌山駅間も実証実験としてスタート。トラブルや混乱もなかったことから、本格実施を決めた。

 新宮―御坊駅間は予約不要で台数の制限はないが、御坊―和歌山駅間は比較的利用者が多いことから、専用サイトでの予約が必要。1列車当たりの持ち込み可能な自転車は、実証実験では3台までとしていたが、1月からは4台までに拡大する。

 利用可能な電車は専用サイトで確認できる。新宮―御坊駅間については、日曜と長期休暇(冬休みは12月23日~来年1月6日)は全電車で利用できる。

 23年の利用者数は22年の約8千人の1・7倍となる約1万4千人になる見込み。このうち多くが新宮―紀伊田辺駅間だが、その他の区間もアピールしていきたいという。

 また、駅での利便性向上のため、自転車を持ち上げずに移動させられる階段スロープを設置している。新宮、周参見、串本駅に続き、12月7日には白浜駅にも設けた。

 JR西日本は新宮―白浜駅間を不採算区間として公表しており、利用者増が求められている。記者会見した松田彰久副支社長は「サイクルトレインにより、この区間の輸送密度を押し上げるほどの数字ではないが、利用が増えているのは間違いない事実。こういった取り組みを多くやっていきたい」と話した。

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