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紀南の「隠れた魅力」発信して JR西・和歌山支社が活性化プロジェクト、活動費はポイントで還元

「ローカルダイバー」について説明するJR西日本和歌山支社地域共生室の御堂直樹担当課長(23日、和歌山県庁で)
「ローカルダイバー」について説明するJR西日本和歌山支社地域共生室の御堂直樹担当課長(23日、和歌山県庁で)
 JR西日本和歌山支社は23日、田辺市など紀南5市町を定期的に訪れ、交流や体験を通じて、地域の隠れた魅力を自身の交流サイト(SNS)などで発信してくれる「ローカルダイバー」の募集を始めた。交流人口の増加や地域産業の活性化のほか、紀勢線の利用促進にもつなげたいという。


 地域活性化を目指し、昨年10月に支社内に設置した「地域共生室」のプロジェクト。同室の社員が5市町(田辺市、上富田町、すさみ町、古座川町、那智勝浦町)に協力を働きかけて企画した。鉄道会社の取り組みとしては全国でも珍しく、JR西日本では初めてという。

 「ローカルダイバー」は地域(ローカル)や、飛び込み、入り込む(ダイブ)などの意味を持たせた同室の造語。

 来年1月から1年間、定期的に5市町を訪れ、地元事業者の案内で地域の産業や催しを体験したり、住民と交流したり、困り事を解決したりして、活動をSNSで全国や海外に発信してもらう。内容は同支社のSNSでも紹介する。

 活動終了後は冊子「和歌山旅絵巻」(仮称)にまとめ、関西の主要駅で無料配布する予定。それにより、紀勢線の利用促進や交流人口の増加、地域経済の活性化などにつなげたいという。

 募集するのは18歳以上(高校生は不可)で、原則県外在住者10人。募集期間は11月12日まで。同室の社員や市町などが選考する。

 謝礼はないが、交通費や宿泊費など活動にかかった費用については、1カ月当たり2万円分を上限に同社のポイントで還元する。

 元紀伊田辺駅長の御堂直樹担当課長は「田辺のヒロメをもっと知ってほしいなどの話を聞いていて、地域で悩んでいる人の役に立てないかという思いでスタートした」といい「和歌山県は、夏とそれ以外の季節で、旅行の繁忙と閑散の差が激しい。地域と連携して魅力を発信し、その差を埋めるお手伝いをしたい。大きな目的は地域を盛り上げることだが、少しでも鉄道を利用する人が増えればうれしい」と話した。

 今後は活動地域を広げ、将来的には30市町村を対象にしたいという。

 詳細や応募方法は特設サイトで案内している。問い合わせはJR西日本和歌山支社(073・425・6094)へ。

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