和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

地域のPRキャラクター 田辺市近野中の生徒が制作

近野地域をPRするキャラクター「かっぱのヨモギー」「神水君」「がんちゃん」
近野地域をPRするキャラクター「かっぱのヨモギー」「神水君」「がんちゃん」
展望台近くの古道沿いで動画を撮影する3年生3人(和歌山県田辺市中辺路町近露で)
展望台近くの古道沿いで動画を撮影する3年生3人(和歌山県田辺市中辺路町近露で)
 近野地域の良さを多くの人に知ってもらおうと、和歌山県田辺市中辺路町近露にある近野中学校の全校生徒10人が、地域をPRするキャラクター「かっぱのヨモギー」「神水君」「がんちゃん」の3体を作った。地域を紹介する動画付きの「ちかのマップ」も制作中で、来年2月の完成を目指している。3キャラクターはアニメーションとして動画に登場する予定。

 同校では毎年、総合学習の一環で、外国人の旅行者と交流をしたり、英語の語り部をしたりしているが、今年はコロナ禍の影響でできなくなった。そこで自分たちにできることとして、地域マップとキャラクター作りを思い付き、授業が始まった6月から取り組んでいる。

 これまで地域をPRするキャラクターがなく、1、2年生が中心になって試行錯誤しながらデザインした。「かっぱのヨモギー」は地元に伝わるかっぱ伝説と地元で有名なよもぎ餅を合わせた。「神水君」は日本名水百選に選ばれている野中の清水をイメージ。「がんちゃん」は地域に伝説が多く残るオオカミをモチーフに耳は秀衡桜の花びら、野中の獅子舞の笛を持ち、法被をまとっている。

 今後、ポスターに登場させたり、しおりやマグネット、エコバッグなどのグッズを作ったりして、地域のPRに利用していく。

 ちかのマップはA3サイズに仕上げる。QRコードを付け、スマートフォンなどで読み取ると、日本語と英語のナレーションが入った動画を見ることができるようにする。紹介するポイントは、近露地区が「野長瀬のしだれ桜と近露王子」「牛馬童子」「箸折峠」「古道沿いの展望台」「日置川」「近野中学校」の六つ。野中地区は「とがの木茶屋」「一方杉と南方熊楠」「野中の清水」「継桜王子」「秀衡桜」の五つ。

 動画は3年生が意見を出し合いながら撮影している。中本眞君(15)は「臨場感あふれる動画とナレーションに仕上げたい。マップを見るだけで、近野地域の豊かな自然と奥深い歴史を感じてもらえたら」と話している。

 マップは来年度の修学旅行の行き先でグッズと一緒に配ったり、地域の施設に置いてもらったりする。

 このほか、国連サミットで採択された持続可能な開発目標「SDGs」に賛同しており、その印としてキャラクターやマップにも「SDGs」のマークを付ける。