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2024年11月15日(金)

【詳報】コロナ感染3日間で23人 和歌山県「高齢者は注意を」

和歌山県庁
和歌山県庁
 和歌山県は21~23日、県内で合わせて23人の感染が分かったと発表した。橋本保健所管内ではカラオケ大会や、前日の練習に参加した8人の感染が判明し、県は10件目のクラスター(感染者集団)に認定した。入院者は増加傾向にあり、重症化リスクの高い高齢者に、人が多く集まる催しへの参加自粛を呼び掛けている。

 カラオケ関連のクラスターでは、70代3人、80代5人の男女8人の感染が分かった。1人は無症状だが、重症が1人いる。「カラオケサークル フレンド有志の会」が15日にかつらぎ町の総合文化会館で開いたカラオケ大会の参加者で、14日には参加者の自宅に集まり、練習していた。練習には9人が参加しており、残り1人は調査中。

 カラオケ大会の参加者ら、ほか50人についても検査している。うち、踊り部門の参加者16人とスタッフ4人は陰性を確認した。別に観客については100~150人いたが、舞台との距離を取っており、換気もしていたため、感染は考えにくいとみている。

 県福祉保健部の野尻孝子技監は「カラオケ大会参加者は、感染者の濃厚接触者に当たるが、十分な理解なく、医療機関を受診したり介護サービスを利用したりしているという情報がある」とし、医療機関や介護事業所に大会参加の確認など注意を呼び掛けた。

 また「高齢者は基礎疾患を持っている人が大変多く、感染すると重症化しやすい。病床や医療スタッフの負担が大きくなる。こういう時期にカラオケなど、多く人が集まる催しについては、特に高齢者は参加を控えてほしい」と協力を求めた。

■田辺管内では4人

 田辺保健所管内で感染が分かったのは50代パート職員女性、60代無職女性、60代会社経営男性、60代自営業男性。男性2人は、60代女性の濃厚接触者で、この60代女性は知人の濃厚接触者として検査した。50代女性については、発症前に県外から別居家族が帰省していた。4人とも病状は安定している。

 また、18日に感染が発表された別の60代会社経営男性=田辺保健所管内=は、橋本保健所管内の飲食店「創菜こころ」の来店客で、県は同店のクラスターに含めるとした。同店のクラスターは9人となった。男性は重症。

 和歌山市の県立医科大学付属病院では、同じ病棟に勤務する20代の看護師男女3人の感染も分かった。医師や看護師、入院患者ら約60人の陰性を確認している。

 このほか、和歌山市在住5人、橋本保健所管内在住2人、岩出保健所管内在住1人の感染も確認された。

 県内で感染が確認されたのは累計で395人。入院者は過去最多の73人となった。