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2024年11月27日(水)

熊野速玉大社で例大祭 コロナ禍で規模縮小

例大祭で営まれた神馬渡御式の行列(15日、和歌山県新宮市で)
例大祭で営まれた神馬渡御式の行列(15日、和歌山県新宮市で)
 和歌山県新宮市の世界遺産・熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭が15、16の両日に営まれた。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため「御船祭」(16日)の早船競漕(きょうそう)を取りやめるなど、規模を縮小して営んだ。

 速玉大社の例大祭は、大社の中心的な祭神で、神代のころに神倉山に降臨したという熊野速玉大神(イザナギノミコト)と熊野夫須美大神(イザナミノミコト)の来臨の様子を再現している。15日に熊野速玉大神の神霊が神馬で渡る「神馬渡御式」、16日に熊野夫須美大神の神霊が朱塗りの神幸船で御船島を回る「御船祭」などがあり、国の重要無形民俗文化財に指定されている。

 初日は、午前11時から大社で本殿大前ノ儀があった。例年は約200人が参列しているが、今年は神社役員ら約20人のみが参列。上野宮司が祝詞を奏上したり、みこが舞を奉納したりし、最後に、上野宮司が「今年は新型コロナの影響でにぎわいはさみしくなるが、祭りの本義はきちっと伝えていきたい」と参列者に呼び掛けた。

 午後からの神馬渡御式も例年は100人以上が行列を作って新宮の市街地を渡御しているが、今年は数十人に縮小。練り歩く順路についても短縮して営んだ。