和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

田辺市の逢坂隧道が緊急措置段階 道路施設の老朽化点検

 国土交通省や和歌山県、市町村、高速道路会社でつくる「県道路メンテナンス会議」が24日、和歌山市内であり、県内道路施設の2019年度の点検結果が報告された。老朽度4段階のうち、最も緊急性の高い「緊急措置段階」は、田辺市のトンネル1本だった。

 中央自動車道笹子トンネルの事故を受け、全国で14年度から5年に1度、道路施設を点検することが義務化された。18年度に1巡目が終了し、19年度から2巡目に入っている。

 19年度は県内で1万2119橋のうち14%の1735橋、トンネル377本のうち18%の68本、横断歩道橋など道路付属物324基のうち17%の55基を点検した。19年度から修繕工事を進めている田辺市の市道近露福定線の逢坂隧道(ずいどう)=閉鎖中=は、5年前に引き続き「緊急措置」段階と判定された。

 次に老朽度が高い「早期措置段階」は、点検したうちの9%に当たる157橋、トンネルは28%の19本、道路付属物は9%の5基あった。

 1巡目で「緊急措置段階」とされたのは12橋、トンネル8本、道路付属物として歩道橋1橋。このうち、3橋とトンネル4本を除いて修繕や廃止、架け替えなどの対応を終えた。

 逢坂隧道以外で、対応が完了していない施設は、本年度に修繕工事を予定している田辺市の秋津橋(市道秋津町33号線)、17年度から撤去工事を進めている白浜町の旧日置川大橋(県道日置川すさみ線)などがある。